最終ラインの選手層が薄い? 冨安・板倉“森保ジャパンの核”となる守備者が離脱中の現状

板倉、冨安の状態が本戦の結果を左右する photo/Getty images

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これ以上のアクシデントは致命傷になる

11月1日に日本サッカー協会がワールドカップ・カタール大会に臨む日本代表26人を発表した。しかし先日ハダースフィールドの中山雄太が負傷の影響でW杯欠場することが決まり、代役として湘南ベルマーレの町野修斗が追加招集された。同じDFではなくFWの選手が追加された。

中山の離脱で日本代表の最終ラインは右から酒井宏樹、山根視来、吉田麻也、冨安健洋、板倉滉、谷口彰悟、長友佑都、伊藤洋輝の8人で臨むことになった。本来はここに中山を追加した9人で臨む予定だったが、そのプランがアクシデントで崩れてしまったようだ。

この変更で最終ラインはSBが両サイドで4人、CBが4人となるが、不安要素は冨安と板倉の2人だ。
この2人は森保ジャパンの最終ラインの中でも軸となる選手であり、コンディション万全であればCBの1番手は彼らになる。しかし冨安はELチューリッヒ戦で負傷、板倉はトレーニングで左膝を痛めてしまった。どちらも実戦には戻れていないが、冨安についてアーセナルは「W杯には出場できるはず」と発表している。

日本代表の守備はこの2人のコンディションに左右されることになる。冨安は怪我の多い選手であり、昨季の後半戦は前半戦での酷使が響いたのか満足にプレイできなかった。今季はそういったこともあったミケル・アルテタ監督は慎重に起用していたが、10月、11月の過密日程に冨安の体が耐えられなかった。怪我が癖になっており、グループステージの3試合でいつ負傷してもおかしくない。

ボルシアMGの当初の発表では板倉の復帰は難しいという話だったが、W杯を戦うメンバーに選ばれている。日本代表は所属クラブと連絡を取り合っており、状態を確認しているようだが、3試合のフル稼働は見込めるのだろうか。ドイツ戦、スペイン戦は日本の堅守がなければ勝機を見出すのは難しく、冨安・板倉のコンビで試合に臨みたい。

伊藤をCBとして起用する案もあるが、そうなると長友が左SBの1番手となる。守備対応は悪くないが、ビルドアップへの参加や攻撃は物足りなさがあり、中山離脱の弊害がさっそく生まれてしまっている。

8人と十分な人数は揃っているが、そのうち2人が現在戦列から離れてしまっている日本代表の最終ライン。とくに要となる選手だけに、追加する選手はDFではなくFWで良かったのだろうか。

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