シティが勝ち点落としたリーグ戦の共通点 10番ジャック・グリーリッシュの存在価値

出場数が伸びないジャック・グリーリッシュphoto/Getty Images

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グリーリッシュの序列はそれほど高くない

今季は常にアーセナルの背中を追っていたマンチェスター・シティが勝ち点を落とした。直近のブレントフォード戦で敗れ、アーセナルはウルブズに勝利して1位と2位の勝ち点差は5ポイントになっている。

今季のシティはアーリング・ハーランドが加入し完成されたチームになったと思われていたが、そうでもないようだ。リーグ戦ではニューカッスル、アストン・ヴィラに引き分け、リヴァプールとブレントフォードに敗れている。

この勝ち点を失った4試合にはある共通点がある。それはジャック・グリーリッシュが先発ではなくベンチに座っているということだ。
グリーリッシュは[4-3-3]の左ウイングが定位置で、シティではフィル・フォーデンとポジションを争う。起用数から見てもフォーデンの序列が高いように思える。しかし今季不敗神話を継続しているのはグリーリッシュで、リーグ戦では6試合に先発して負けがない。

グリーリッシュの強みはそのボールコントロールにあり、狭いエリアでもボールをさらして攻撃を前進させることができる。得点でいえばリーグ戦ここまで1ゴールのみだが、流れを落ち着かせる能力の高さはピカイチだ。

ブレントフォード戦ではグリーリッシュ不在の影響が出ていた。相手を押し込むも守備面で相手をコントロールすることができず、ロングカウンターを何度か受けている。グリーリッシュであれば前線でファウルを受けて押し込み続けることができる。カウンター対策で強みを発揮するカイル・ウォーカー不在となればグリーリッシュの重要性はより増すことになる。

勝ち点を落とした試合の共通点はもう一つあってそれはベルナルド・シウバの右ウイング起用だ。勝ち点を落としたすべてのゲームでその起用となっているわけではないが、リヴァプール戦以外の3試合でペップはB・シウバを右ウイング起用している。

B・シウバの右ウイング起用の欠点は攻撃面で自ら勢いを失ってしまうとこにある。小柄な選手であり、例えばブレントフォード戦では身体能力の高い守備者であるリコ・ヘンリーと対峙して完封されている。中盤に降りてのボールキャリー能力の高さは素晴らしいが、5バック相手に違いを作れるウイングではない。ベンチにはリヤド・マフレズやグリーリッシュがおり、B・シウバはインサイドハーフで起用するべきだったのかもしれない。

今季は偽9番から純粋な9番を最前線に置く戦い方にシフトしているシティ。しかし安定感でいえば昨季よりも下がっており、ペップはその原因を見つけられるのだろうか。

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