[W杯マッチ24]メッシが窮地を救った! アルゼンチン、メキシコの粘り強い守備に苦しむも待望の勝ち点「3」
両チームともに攻め手を欠いた前半 photo/Getty Images
お互いに思うようなプレイができない前半
MATCH 24 グループC 第2節
2022年11月26日 22:00キックオフ(ルサイル・スタジアム)
アルゼンチン 2-0 メキシコ
混戦模様となっているグループC。第2節では、早くも崖っぷちに立たされているアルゼンチン代表と、ドロー発進となったメキシコ代表が相見える。アルゼンチンが勝ち点「3」を欲しているのは言わずもがなだが、メキシコもこの試合の結果いかんでは窮地に立たされることとなるため、最低でも勝ち点「1」は手にしたい一戦だ。
初戦でサウジアラビア代表にまさかの逆転負けを喫したアルゼンチンは、前試合からスタメンを大幅に変更。ゴンサロ・モンティエルやリサンドロ・マルティネスなど、後ろの選手を中心に5名を新たにスタメン起用している。それに対してメキシコは、アンドレス・グアルダードら3名を変更。システムもアルゼンチンの豪華な攻撃陣を警戒してか、4バックから3バック(5バック)に変更した。
メキシコボールでキックオフされた試合は、局面局面では激しさを見せるものの、落ち着いた入りとなった。徐々にアルゼンチンがボールを握る展開となるが、しっかりとしたブロックを敷き、ラインの上げ下げもこまめなメキシコに対して、アルゼンチンの攻撃陣はやや窮屈そうにも見える。実際、なかなかボールを触ることができないリオネル・メッシが中盤の底まで降りてボールを捌くシーンも多々あり、効果的な攻めができない。
一方、荒っぽさも目立つが、アルゼンチンに思うようなプレイをさせていないメキシコ。ただ、自分たちもボールを奪った後になかなか前へ運ぶことができない。カウンターがうまく決まらず、守備の時間帯が長いため、苦しい状況が続く。すると、ヘラルド・マルティーノ監督が早くも動いた。42分、36歳ベテランのグアルダードを下げ、27歳のエリック・グティエレスを投入。流れを変えにかかったところで、前半終了のホイッスルを迎えている。互いに良い位置でのFKからゴールに迫った場面があったが、ゴールネットは揺らせなかった。
値千金の先制ゴールを決めたメッシ photo/Getty Images
メッシが左足一閃
後半に入ってもアルゼンチンがボールを支配し、メキシコがカウンターを狙う展開は変わらない。ただ、アルゼンチンはメッシが下がってボールを受けるシーンがより顕著に。すると64分、アルゼンチンは右サイドから中央へ折り返すと、ボールはペナルティアーク手前の位置で待ち構えていたメッシの下へ。ボールを受けたメッシはメキシコ守備陣のプレスが遅れていると見るや否や、思い切って左足を振り抜く。狙いすましたシュートはゴール右隅に突き刺さり、アルゼンチンが均衡を破ることに成功した。やはり苦しいときにチームを救うのがエースだ。
さらに87分、ショートコーナーの流れから、途中出場のエンソ・フェルナンデスがペナルティエリア左角からゴールを狙う。綺麗な弧を描いたシュートはゴール右隅に吸い込まれ、勝利を手繰り寄せた。試合はこのまま終了し、アルゼンチンが2-0でメキシコを撃破している。
待望の勝ち点「3」をゲットし、グループリーグ突破の望みを繋いだアルゼンチン。最終節の対戦相手は勝ち点「4」の首位ポーランドのため、勝てば自力突破が決まる。今大会が「最後のチャンス」とするメッシは、無事に決勝トーナメントへ進み、悲願達成へ近づくことができるのか。
一方、メキシコは1分1敗の勝ち点「1」。最終節サウジアラビア戦での勝利は必須で、他会場の結果にも左右されることとなる。つまり絶対に点を取らなければならないのだ。ただ、メキシコはここまで無得点。この試合でも粘り強い守備を披露したものの、攻撃面ではビルドアップなど雑なプレイが目立った。現状を打破するためには、ボールを奪った後の丁寧なプレイが必要かもしれない。混戦模様のグループCを突破するチームはどこになるのか。
メッシはアルゼンチンをグループリーグ突破へ導けるか photo/Getty Images
[スコア]
アルゼンチン 2-0 メキシコ
[得点者]
アルゼンチン
64分 リオネル・メッシ
87分 エンソ・フェルナンデス
[ポゼッション]
アルゼンチン 49% メキシコ 34% 中立 17%
[シュート数]
アルゼンチン 6 メキシコ 4
[枠内シュート]
アルゼンチン 3 メキシコ 1
[イエローカード]
アルゼンチン 1枚
ゴンサロ・モンティエル
メキシコ 4枚
ネストル・アラウホ
エリック・グティエレス
エクトル・エレーラ
ロベルト・アルバラード
[レッドカード]
なし
[ラインナップ]
アルゼンチン
フォーメーション:[4-4-2]
監督:リオネル・スカローニ
GK
エミリアーノ・マルティネス(アストン・ヴィラ/イングランド)
DF
ゴンサロ・モンティエル(セビージャ/スペイン)
マルコス・アクーニャ(セビージャ/スペイン)
ニコラス・オタメンディ(ベンフィカ/ポルトガル)
リサンドロ・マルティネス(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド)
MF
ロドリゴ・デ・パウル(アトレティコ・マドリード/スペイン)
アンヘル・ディ・マリア(ユヴェントス/イタリア)
ギド・ロドリゲス(レアル・ベティス/スペイン)
アレクシス・マク・アリスター(ブライトン/イングランド)
FW
リオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン/フランス)
ラウタロ・マルティネス(インテル/イタリア)
交代出場
57分 ギド・ロドリゲス→エンソ・フェルナンデス(ベンフィカ/ポルトガル)
63分 ラウタロ・マルティネス→フリアン・アルバレス(マンチェスター・シティ/イングランド)
63分 ゴンサロ・モンティエル→ナウエル・モリーナ(アトレティコ・マドリード/スペイン)
69分 アレクシス・マク・アリスター→エセキエル・パラシオス(レバークーゼン/ドイツ)
69分 ディ・マリア→クリスティアン・ロメロ(トッテナム/イングランド)
メキシコ
フォーメーション:[5-3-2]
監督:ヘラルド・マルティーノ
GK
ギジェルモ・オチョア(クラブ・アメリカ)
DF
ネストル・アラウホ(クラブ・アメリカ)
セサル・モンテス(モンテレイ)
エクトル・モレーノ(モンテレイ)
ヘスス・ガジャルド(モンテレイ)
ケビン・アルバレス(パチューカ)
MF
エクトル・エレーラ(ヒューストン/アメリカ)
アンドレス・グアルダード(ベティス/スペイン)
ルイス・チャベス(パチューカ)
FW
アレクシス・ベガ(グアダラハラ)
イルビング・ロサーノ(ナポリ/イタリア)
交代出場
42分 アンドレス・グアルダード→エリック・グティエレス(PSV/オランダ)
66分 ケビン・アルバレス→ラウール・ヒメネス(ウォルバーハンプトン/イングランド)
66分 アレクシス・ベガ→ウリエル・アントゥナ(クルス・アスル)
73分 イルビング・ロサーノ→ロベルト・アルバラード(グアダラハラ)