[W杯マッチ30]韓国、初戦の堅守が崩壊 “クロス合戦”を制したガーナがGL突破へ前進

先制点を奪い、喜びを爆発させるモハメド・サリス photo/Getty Images

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シュート2本で2ゴール

MATCH 30 グループH 第2節
2022年11月27日 16:00キックオフ(エデュケーション・シティ・スタジアム)
韓国 2-3 ガーナ

グループH・第2節では、初戦でウルグアイ代表に引き分けた韓国代表と、ポルトガル代表に敗れたガーナ代表が激突。ともに勝ち点「3」は逃したものの、強豪国を最後まで苦しめた両国だけに、この試合でも激しい戦いが予想される。負ければグループリーグ突破が非常に厳しくなる中、韓国とガーナはともに前試合からスタメンを3名変更して臨んだ。

良い守備からの鋭いカウンターや変化をつけたセットプレイ、細かいパスワークなど、序盤は韓国がペースを握る。そして、その中心にいるのはやはり韓国の大エースであるソン・フンミンだ。彼を中心とした多彩な攻撃で、20分過ぎまでガーナを一方的に押し込む展開が続いた。
ただ、ガーナも3失点を喫したポルトガル戦の反省を活かしてか、中央をしっかり固め、粘り強い守備を披露する。すると徐々に盛り返していき、24分にセットプレイのチャンスが訪れた。左サイドで得たFKから、相手のクリアしきれなかったボールにモハメド・サリスが反応。ガーナにとってはこの試合初となるシュートでゴールネットを揺らし、先制に成功した。

先制点により、攻守ともにアクティブになったガーナ。34分には、ジョルダン・アイェウが左サイドから右足でゴールへ向かう絶妙なクロスを放り込む。これを中央へ走り込んでいたモハメド・クドゥスが頭で合わせ、追加点を記録。シュート2本で2つのゴールを奪ってみせたガーナが2点リードしてハーフタイムを迎えている。また、ガーナはロッカールームへ下がる際、すぐに下がるのではなく、ピッチに立っている選手全員でエンジンを組みながら前半の内容を確認しているような姿も非常に印象的だった。

チョ・ギュソンのこの日2点目のゴールで、韓国は一時試合を振り出しに戻した photo/Getty Images

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後半に入ってすぐさま追いついた韓国だったが……

後半に入ると、反撃しなければならない韓国はチョン・ウヨンに変えてナ・サンホを投入。さらに、フォーメーションもより攻撃的な[4-3-3]へ変更し、流れを変えにかかる。すると、後半開始直後から多くのチャンスを作る韓国。52分、左サイドからのクロスをチョ・ギュソンが合わせ、決定機を迎えた。これはGKの好セーブに阻まれてゴールとはならなかったが、58分に再び左サイドからクロスを入れると、今度はチョ・ギュソンしっかり決めて1点差に。

さらに、韓国は左サイドがチャンスと見ると、そこから畳みかける。61分、左クロスから三度チャンスを迎えると、チョ・ギュソンが相手DFの上から豪快にヘディングシュートを叩き込み、あっという間に試合を振り出しに戻して見せたのだ。

これで試合の行方が全くわからなくなった韓国とガーナの一戦。大事な「3点目」のゴールを奪ったのは、後半開始直後からイケイケムードの韓国ではなく、押し込まれていたガーナだった。68分、一瞬の隙を突いて左サイドの深い位置まで侵入。ギデオン・メンサーのクロスに対して、中央のイニャキ・ウィリアムズはシュートを空振りするも、ファーまでこぼれたボールをモハメド・クドゥスが冷静に合わせ、ガーナが値千金のゴールを手にした。

ガーナに勝ち越しゴールを許し、攻めるしかない韓国。失点後もサイド攻撃を中心に幾度となくチャンスを迎えるが、ガーナGKローレンス・アティの壁が分厚い。再びスコアが並ぶことはなく、なんとか耐え凌いだガーナが3-2でこの激しい“クロス合戦”を制した。

韓国は初戦のウルグアイ戦で見せた堅守が崩壊。待望のゴールは生まれたものの、守備に大きな課題を残す結果となり、グループリーグ突破も厳しい状況となってしまった。一方のガーナは、ポルトガル戦と同様に激しい撃ち合いとなったが、前試合の悔しさを糧に今大会初勝利を手にし、グループリーグ突破へ前進。最終節のウルグアイ戦にも勝利すれば、問答無用でグループリーグ突破が決定だ。なお、ガーナはこの後に行われるポルトガル×ウルグアイの結果いかんでは、最終節引き分け以上でグループリーグ突破が決まる可能性もある。

韓国の前に立ちはだかったガーナ代表GKローレンス・アティ photo/Getty Images

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[スコア]
韓国 2-3 ガーナ

[得点者]
韓国
58分 チョ・ギュソン
61分 チョ・ギュソン

ガーナ
24分 モハメド・サリス
34分 モハメド・クドゥス
68分 モハメド・クドゥス

[ポゼッション]
韓国 52% ガーナ 31% 中立 17%

[シュート数]
韓国 19 ガーナ 7

[枠内シュート]
韓国 6 ガーナ 3

[イエローカード]
韓国 2枚
チョン・ウヨン
キム・ヨングォン

ガーナ 2枚
ダニエル・アマーティ
タリック・ランプティ

[レッドカード]
なし

[ラインナップ]
韓国
フォーメーション:[4-5-1]

監督:パウロ・ベント

GK
キム・スンギュ(アル・シャバブ/サウジアラビア)

DF
キム・ジンス(全北現代)
キム・ミンジェ(ナポリ/イタリア)
キム・ムンファン(全北現代)
キム・ヨングォン(蔚山現代)

MF
チョン・ウヨン(アル・サッド/カタール)
ファン・インボム(オリンピアコス/ギリシャ)
ソン・フンミン(トッテナム/イングランド)
クォン・チャンフン(金泉尚武)
チョン・ウヨン(フライブルク/ドイツ)

FW
チョ・ギュソン(全北現代モータース)

交代出場
46分 チョン・ウヨン(フライブルク)→ナ・サンホ(FCソウル)
57分 クォン・チャンフン→イ・ガンイン(マジョルカ/スペイン)
78分 チョン・ウヨン(アル・サッド)→ファン・ウィジョ(オリンピアコス/ギリシャ)
90+2分 キム・ミンジェ→クォン・ギョンウォン(ガンバ大阪/日本)

ガーナ
フォーメーション:[4-5-1]

監督:オットー・アッド

GK
ローレンス・アティ(ザンクト・ガレン/スイス)

DF
タリック・ランプティ(ブライトン/イングランド)
モハメド・サリス(サウサンプトン/イングランド)
ギデオン・メンサー(オセール/フランス)
ダニエル・アマーティ(レスター・シティ/イングランド)

MF
トーマス・パルティ(アーセナル/イングランド)
ジョルダン・アイェウ(クリスタル・パレス/イングランド)
アンドレ・アイェウ(アル・サッド/カタール)
モハメド・クドゥス(アヤックス/オランダ)
サリス・アブドゥル・サメド(RCランス/フランス)

FW
イニャキ・ウィリアムズ(アスレチック・ビルバオ/スペイン)

交代出場
78分 ジョルダン・アイェウ→カマルディーン・スレマナ(レンヌ/フランス)
78分 アンドレ・アイェウ→ダニエル・コフィ・キエレ(フライブルク/ドイツ)
78分 タリック・ランプティ→デニス・オドイ(クラブ・ブルッヘ/ベルギー)
83分 モハメド・クドゥス→アレクサンダー・ジク(ストラスブール/フランス)
88分 ギデオン・メンサー→アブドゥル・ラハマン・ババ(レディング/イングランド)

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