[W杯マッチ34]堅守光ったアメリカがプリシッチの決勝弾で勝利 イランを完封して無敗でグループ突破を決める!

クロスにタイミングよく合わせたプリシッチ photo/Getty Images

プリシッチが勝利に導く決勝弾

MATCH 34 グループB 第3節
2022年11月29日 22:00キックオフ(会場:アルトゥママ・スタジアム)
イラン 0-1 アメリカ

FIFAワールドカップ・カタール大会はグループステージ第3節に突入した。ベスト16入りをかけ、さまざまな国が死闘を繰り広げる中、グループBでは決勝トーナメント進出を争うイランとアメリカが激突した。勝利すればどちらにも可能性がある一戦は、互いにチャンスを作り合う好ゲームとなる。

ここまでウェールズ、イングランドとそれぞれ引き分けており、初勝利が欲しいアメリカは序盤から攻勢を強める。3分にはムサが自ら仕掛けてドリブル突破からクロスを供給して好機を演出。11分にはムサのクロスにプリシッチがヘディングで合わせるものの、GKにキャッチされてしまう。

そして結実したのは38分、マッケニーが中央から右サイドへとパスを送り、反応したデストが走り込んでペナルティエリア内へと進入。頭で折り返すと、身体ごと合わせたプリシッチがゴールネットを揺らして先制ゴールを決める。序盤から攻め続けたアメリカが前半のうちに先制し、試合を優位に進めていく。

さらに突き放したいアメリカにチャンス到来。前半アディショナルタイムにマッケニーのスルーパスからウェアが抜け出してシュートを放つ。ゴールネットを揺らして前半のうちにアメリカに追加点をもたらされる…はずだったが、これはオフサイドの判定でノーゴールに。アメリカが1点をリードして前半を終えた。

イランの猛攻を耐え抜いた photo/Getty Images

1点を最後まで守り切った

後半は1点ビハインドで前半防戦一方だったイランが反撃の狼煙を上げる。後半開始からアズムンに代わってゴッドスを投入。前線のキャラクターを変えて攻撃に変化をもたらすと、52分にはレザイアンのクロスにゴッドスがヘディングシュートを放つも、ボールは枠の上。65分にもゴリザデーからゴッドスが決定機を迎えるものの、枠に入れることができず。

アメリカは前半の先制点時にGKと衝突したプリシッチを後半開始とともに下げたことで攻撃の勢いが半減。それでもイランの猛攻を耐え抜いて最後まで失点を許さず。前半に挙げた虎の子の1点を守り切って1-0で勝利する。イランとの勝点差「1」で3位に付けていたアメリカは、この勝利で順位が逆転。2位に滑り込んで決勝トーナメント進出を決めた。

前半からアメリカがグループ突破への勢いを見せて押し切った試合となった。イランは後半に途中投入のゴッドスを中心に前線から積極的なプレッシングを仕掛けてチャンスを作ったが、1点が遠くゴールネットを揺らすことができず。1勝2分と最終的に無敗でグループを終えたアメリカは、3試合でわずか1失点と堅守が際立ち、次のステージへ駒を進めた。その安定した守備をラウンド16で対戦するオランダにも見せたいところだ。

ゴッドスはいい攻撃を見せるものの…… photo/Getty Images

[スコア]
イラン 0-1 アメリカ

[得点者]
イラン
なし

アメリカ
38分 クリスティアン・プリシッチ

[ポゼッション]
イラン 40% アメリカ 44% 中立 16%

[シュート数]
イラン 6 アメリカ 11

[枠内シュート]
イラン 1 アメリカ 5

[イエローカード]
イラン
マジド・ホセイニ
ホセイン カナーニ
アボルファズル・ジャラリ

アメリカ
タイラー・アダムス

[レッドカード]
なし

[ラインナップ]
イラン
フォーメーション : [4-5-1]

監督 : カルロス・ケイロス

GK
アリレザ・ベイランヴァンド(ペルセポリス)

DF
ミラド・モハマディ(アテネ/ギリシャ)
モルテザ・プーラリガンジ(ペルセポリス)
マジド・ホセイニ(カイセリスポル/トルコ)
ラミン・レザイアン(セパハン)

MF
エフサン・ハジサフィ(アテネ/ギリシャ)
サイード・エザトラヒ(ヴェイレ/デンマーク)
メフディ・タレミ(ポルト/ポルトガル)
アリ・ゴリザデー(シャルルロワ/ベルギー)
アフマド・ヌロラヒー(アル・アハリ/UAE)

FW
サルダル・アズムン(レヴァークーゼン/ドイツ)

交代出場
45+2分 ミラド・モハマディ→アリ・カリミ(カイセリスポル/トルコ)
46分 サルダル・アズムン→サマン・ゴッドス(ブレントフォード/イングランド)
71分 アフマド・ヌロラヒー→メフディ・トラビ(ペルセポリス)
71分 エフサン・ハジサフィ→アボルファズル・ジャラリ(エステグラル)
77分 アリ・ゴリザデー→カリム・アンサリファルド(オモニア/キプロス)

アメリカ
フォーメーション : [4-3-3]

監督 : グレッグ・バーホルター

GK
マット・ターナー(アーセナル/イングランド)

DF
セルジーニョ・デスト(ミラン/イタリア)
アントニー・ロビンソン(フラム/イングランド)
ティム・リーム(フラム/イングランド)
キャメロン・カーター・ヴィッカース(セルティック/スコットランド)

MF
タイラー・アダムス(リーズ/イングランド)
ユヌス・ムサ(バレンシア/スペイン)
ウェストン・マッケニー(ユヴェントス/イタリア)

FW
クリスティアン・プリシッチ(チェルシー/イングラン
ド)
ティモシー・ウェア(リール/フランス)
ジョシュ・サージェント(ノリッジ/イングランド)

交代出場
46分 クリスティアン・プリシッチ→ ブレンデン・アーロンソン(リーズ/イングランド)
65分 ウェストン・マッケニー→ケリン・アコスタ(ロサンゼルスFC)
77分 ジョシュ・サージェント→ハジ・ライト(アンタルヤスポル/トルコ)
82分 セルジ―ニョ・デスト→シャケル・ムーア(ナッシュビルSC)
82分 ティモシー・ウェア→ウォーカー・ジマーマン(ナッシュビルSC)

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