新生ティキ・タカ支える“ロドリのCB起用” W杯でぶつけてきたエンリケ采配の妙

グループ2試合に先発しているロドリ photo/Getty Images

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190cmとサイズもある理想的な存在に

現在のスペイン代表には、黄金期を支えたジェラール・ピケもセルヒオ・ラモスもいない。パリ・サンジェルマンでフォームを取り戻しつつあったラモスの招集は最後まで噂されたが、結局ルイス・エンリケ監督はラモスを招集外としている。

代わりにエンリケがセンターバックに抜擢したのが、マンチェスター・シティ所属のロドリだ。

主にアンカーを務めてきたロドリのセンターバック起用に驚いた人もいるだろう。クラブでセンターバックに入ったことはあるが、代表ではほとんどの時間を中盤で過ごしてきた。ただ、アンカーの位置にはベテランのセルヒオ・ブスケッツがいる。
昨夏のEURO2020でもそうだったが、代表でのロドリはブスケッツと交互に起用されることが多かった。ブスケッツとの同時起用は少なく、あくまで守備的MFのバックアッパー的存在だったと言える。

しかし今回のFIFAワールドカップ・カタール大会ではロドリが最終ラインに入り、ブスケッツがアンカーを務めている。このエンリケの起用法を英『The Guardian』は高く評価しており、ロドリは正確な足下の技術に加えて190cmとサイズもある。スペインにとっては理想的なセンターバックと言っていい。

相棒にはレフティーのアイメリック・ラポルトが起用されており、2人はマンCのチームメイトでもある。代表でコンビを組む機会は少なかったが、クラブでの繋がりから互いのことはある程度理解しているだろう。

ベンチにはパウ・トーレス、エリック・ガルシアも控えており、ロドリのセンターバック起用によって最終ラインの層はかなり厚くなった。これならラモスに頼る必要もなかっただろう。

大会前のヨルダン戦でもエンリケはロドリのセンターバック起用をテストしており、今のところこの起用法は当たっている。マンCでも鍛えられている足下の技術も脅威で、ブスケッツとの縦関係も面白い。1日の日本代表戦はグループ最終節ということもあって一部スタメンをいじってくるかもしれないが、決勝トーナメントでもロドリのセンターバック起用は確かなオプションとなるだろう。

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