アーセナルとシティの首位争い、食らいつくBIG6 プレミアリーグシーズン後半戦で楽しみなチームは?

22-23シーズンのプレミアリーグ前半戦で素晴らしい成績を残したアーセナル photo/Getty images

ブレントフォード対トッテナムで再開することになる

11月の下旬から行われていたFIFAワールドカップ・カタール大会も終わり、イングランドのプレミアリーグは早くも再開することになる。第17節では三笘薫がいるブライトンがアウェイでサウサンプトンと冨安健洋のアーセナルはウェストハムとホームで対戦する。

後半戦は再開早々、興味深いカードが目白押しだ。元旦の1月1日にはブライトン対アーセナルが、1月6日にはチェルシーがマンチェスター・シティとぶつかる。

注目点はいくつかあって現在、首位を走るアーセナルの調子は気になるところだ。

今夏の移籍市場では積極的な補強を見せたアーセナル。前年度の王者シティからオレクサンドル・ジンチェンコとガブリエウ・ジェズスの2人の実力者を獲得した。そういったこともあってか近年で最も成功した前半戦といえる。

しかし攻撃の大黒柱であるジェズスがW杯で負傷。復帰まで約3カ月かかるとされている。代役はエディ・エンケティアだが、ジェズスが抜けた穴を一人で埋めるには少々、物足りない。そのため冬の移籍市場での補強が必要になるだろう。

アーセナルに次いで2位のシティも不安要素は多い。今回のW杯に多くの主力を送り出しており、その数はプレミア最高の17人だ。そのため後半戦の選手のコンディション状態が気になるところ。

もう一つは前半戦での対BIG6の少なさだ。延期などもあってトッテナム、アーセナルと対戦せずにここまでやってきた。そのため後半戦は前述したチェルシー戦やマンチェスター・ユナイテッドとのダービー、スパーズ戦などなど強豪とのビッグマッチが続く。そこで崩れずに上位を保つことができれば、3連覇の可能性も見えてくる。

後半戦で最も不気味なのは、3位のニューカッスルだ。序盤は引き分けが目立っていたが、徐々に調子を上げて3位で前半戦を終えた。黒星と失点数はリーグ最少を記録しており、堅いチームだ。冬の移籍市場では補強の噂がたびたび聞こえてきており、上位に食らいつけるのか。

リヴァプール、チェルシーと前半戦で躓いてしまったチームの動向も気になる。

チェルシーは5戦勝ちなしの状態で、リーグ中断を迎えてしまった。グレアム・ポッター新監督就任後は悪くないスタートを見せていたが、ここで急ブレーキだ。期待されていたアルマンド・ブロヤが大怪我を負うなど、運にも見放された状態となっており、巻き返しに期待したい。

昨季、終盤までシティと首位を争ったリヴァプールだが、今季はすでにシティと大きな差を付けられている。勝ち点差は9と大きく、今季のシティを見ると追い付くのは難しそうだ。

今季のリヴァプールは怪我に悩まされたという印象が強い。前線ではルイス・ディアスとディオゴ・ジョタが戦列を離れており、ディアスは復帰間近とされていたが、まだピッチに立つことは難しいようだ。中盤は人員不足が目立つ。そのためボルシア・ドルトムントのジュード・ベリンガムやベンフィカのエンソ・フェルナンデスを狙っているが、獲得レースのライバルはレアル・マドリードと強力だ。主力の高齢化に伴って世代交代を行う必要もあり、今後の補強が重要になる。

BIG6以外での注目はレスター・シティか。近年、好成績を残しているチームで、一昨季は5位でシーズンを終えた。しかし今季は夏の移籍市場で満足に動くことができず、スタートダッシュに失敗した。一時は降格圏内にいた。それでも新戦力のヴァウト・ファエスのフィットもあって15試合終了時点で13位にいる。直近5試合は4勝1敗と悪くない。その敗戦も対シティであり、スコアは0-1の惜敗だった。

約1カ月間、カタールから世界に最高級のエンターテインメントが届けられたが、プレミアリーグもその魅力には負けていない。アーセナルとシティの首位争い、それに食いつくニューカッスルやスパーズなど毎週、話題を欠くことはない。

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