今こそレアルに欲しかったハキミ&テオの“超攻撃型SBコンビ” 合わなかった世代交代のタイミング

PSGで活躍するハキミ photo/Getty Images

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今や2人ともマドリードを離れて世界最高クラスのSBに

2010年代のレアル・マドリードでは、右のダニエル・カルバハル、左のマルセロがそれぞれ世界最高クラスのサイドバックと称賛されてきた。しかしマルセロはすでにクラブを離れ、30歳を迎えたカルバハルも怪我の影響もあるのか以前ほどの高評価は得ていない。

左にはフェルランド・メンディ、あるいはセンターバックもこなすダビド・アラバも回せるが、右はルーカス・バスケス、アルバロ・オドリオソラとオプションが限られる。サイドバックは今後の補強ポイントとなるだろう。

スペイン『Defensa Central』によると、そこで浮上してきたのがパリ・サンジェルマンDFアクラフ・ハキミだ。今や市場価値7000万ユーロを誇るワールドクラスの攻撃的サイドバックへと成長したハキミは、レアルのアカデミーで育ってきた選手だ。同メディアによれば、レアルはハキミの復帰案も検討しているという。
若い頃をレアルで過ごしたハキミがピッタリの選手なのは間違いない。昨年のワールドカップ・カタール大会ではモロッコ代表の一員としてハイレベルなパフォーマンスを披露しており、24歳でサイドバックとして完成された印象がある。カルバハルの後継者に最もふさわしい存在と言える。

ハキミの場合はタイミングが悪かった。2018年にはドルトムントへレンタル移籍しているが、当時はカルバハルが全盛期だった頃だ。ハキミにはカルバハルのバックアッパーに回るか、他クラブへ向かうか2つの選択肢があり、最終的には2020年にインテルへと完全移籍。その1年後にはパリ・サンジェルマンへ移籍した。

ドルトムントへレンタル移籍する2018年時点では750万ユーロの市場価値しかなかったが、それが今では約10倍となる7000万ユーロ。この4年ほどで評価は劇的に上がった。

左サイドバックでも、ミランにはテオ・エルナンデスがいた。テオは2017年にライバルのアトレティコ・マドリードからレアルへと加入したが、こちらのサイドも当時はマルセロがいた。テオもレアル・ソシエダへのレンタル移籍を挟み、2019年にはミランへ移籍。今ではフランス代表でも主力となり、市場価値はハキミに負けぬ6000万ユーロまでアップしている。攻撃的サイドバックのカテゴリーではハキミ&テオは現世界最高クラスだ。

この2人が今のレアルにいてくれればと思うサポーターも少なくないだろう。当時のレアルがカルバハル&マルセロを優先するのは当然の判断ではあるものの、ハキミ&テオが抜けた大きさを今になって感じるようになってきた。

特に層が薄くなっている右はハキミ復帰が現実のものとなれば理想的だが、レアルはサイドバックをどう世代交代させていくのか。ここは2023年のテーマとなりそうだ。

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