ミランは10人のトリノを崩しきれず 延長後半に決勝点を奪われコッパ・イタリア敗退

アドポが値千金の決勝点をものにした photo/Getty Images

続きを見る

昨年10月末の対戦時も2-1でトリノが勝利

12日、コッパ・イタリアラウンド16ミラン対トリノの試合が行われた。9日に行われたセリエA第17節ローマ戦では終盤に2点を返されてしまい手痛いドローを喫したミラン。勝って悪い流れを断ち切りたいところだが、今回の試合ではFWラファエル・レオンやFWオリヴィエ・ジルーなどといった主力がベンチスタートに。DFフィカヨ・トモリ、DFピエール・カルル、DFマッテオ・ガッビアの3バックや、FWチャールズ・デ・ケテラエルの最前線起用という馴染みのない布陣でこの試合に挑んだ。
 
最初にチャンスを迎えたのはトリノ。するするっと前線へ上がったMFサシャ・ルキッチがスルーパスに抜け出し、キーパーと1対1の場面を迎える。シュートはGKチプリアン・タタルシャヌの逆をついたが、彼は残っていた足でなんとかセーブした。
 
両チームともになかなかゴールに迫れない中、左ウイングバックでの出場となったDFセルジーニョ・デストが25分にシュートを放つ。ディフレクションしながら枠内へ飛ぶ難しい軌道となったが、GKヴァニャ・ミリンコビッチ・サビッチがしっかりとバーの上へ弾き出した。しかし、ここで得たCKからミランがもう一度惜しい場面を作る。MFサンドロ・トナーリのキックにニアで合わせたデ・ケテラエルのヘディングシュートはふわりとファーへ。惜しくも右ポストに直撃し、ゴールとはならなかった。
 
前半終了間際にもデ・ケテラエルが鋭いミドルシュートを放ったが、これまたミリンコビッチ・サビッチがセーブ。スコアレスのまま試合は折り返した。
 
後半に入ってからも集中力を切らさない両チーム。徐々にトリノがペースを掴み始めた67分に、ステファノ・ピオリ監督が動く。MFブラヒム・ディアスとMFアレクシス・サレマーカーズに代えてエース・レオンとFWジュニオール・メシアスを投入し、打開を図った。
 
すると70分、大きく試合が動く。CKを凌いだミランがカウンターに移ろうかというところ、メシアスの突破に対してDFコフィ・ジジが足の裏を見せながら止めにいってしまい、この試合2枚目のイエローを提示される。トリノはここから10人で戦うことになった。
 
数的優位を活かしたいミランは77分にジルーとDFテオ・エルナンデス、83分にMFイスマエル・ベナセルをピッチに送り出し、本気で先制点を狙いにいく。これにより主導権を奪ったミランはレオンの仕掛けを中心にチャンスを作るが、デスト、T・エルナンデス、デ・ケテラエルなどが放った惜しいシュートも決まらず。90分で決着がつくことはなく、延長戦に突入した。

人数が1人少ないトリノは引いて守る時間が多くなり、機を見計らって前に出ていく形が続く。一方のミランもトリノディフェンスをなかなか攻略することができず、エリア外からのミドルシュートが目立つ。レオンやデストのシュートは枠内に飛んだが、ここもミリンコビッチ・サビッチが立ちはだかり、0-0のまま延長後半に臨むことになった。

PK戦突入の雰囲気も漂い始めた114分、ついに試合が動く。メシアスのパスミスからトリノがカウンターを発動すると、途中出場のMFブライアン・ベイアイが右サイドを抜け出す。彼があげたクロスをこれまた途中出場のMFミシェル・エンダリ・アドポが押し込み、念願の先制点をゲット。数的不利のトリノがリードした。
なんとしても追いつきたいミランは諦めず怒涛の攻めを見せたが、最後まで1点が遠かった。試合は0-1のまま終了。10月末のセリエA第12節に続き、再びトリノがミランを下すことになった。公式戦2試合連続で勝利を手にすることができなかったミランの状態はやや気になるところ。15日に行われるレッチェ戦までに立て直せるか。

記事一覧(新着順)

電子マガジン「ザ・ワールド」No.299 フリック・バルサ徹底分析

雑誌の詳細を見る

注目キーワード

CATEGORY:コラム

注目タグ一覧

人気記事ランキング

LIFESTYLE

INFORMATION

記事アーカイブ