W杯の後遺症が出た? 今季すでに“2336分”プレイしているテオ・エルナンデスの不調がミランの攻撃力低下を招く

インテル戦では元気な姿が見られるか photo/Getty Images

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ミランはワールドカップ前の調子を取り戻したい

15日に行われたセリエA第18節レッチェ戦を2-2のドローで終えたミラン。これでワールドカップ明けの成績は公式戦4試合で1勝2分1敗となり、直近3試合は未勝利が続いている。結果だけでなく、内容も好調時に比べると芳しくなく、レッチェ戦で前半のみの出場となったDFテオ・エルナンデスは特に状態が気になるところだ。
 
この試合のミランは前半3分の時点でレッチェに先制ゴールを与えてしまった。右サイド低い位置でパスを奪われるとそのままクロスを上げさせてしまい、ゴール前で相手と競り合ったT・エルナンデスがオウンゴールを記録している。さらに23分にはショートコーナーの流れから2ゴール目を許し、ミランは前半のうちに2点のビハインドを背負うことになった。
 
攻撃に関しても、普段は最大の武器となっているミランの左サイドがほとんど機能しなかった。FWラファエル・レオンは単独突破で相手ゴールに迫る場面もあったが、より存在感の薄かったT・エルナンデスは前半のみでお役御免となり、後半からはDFセルジーニョ・デストが左サイドバックで起用されている。
 
伊『Gazzetta dello Sport』は、レッチェ戦のT・エルナンデスに対し、FIFAワールドカップ・カタール大会の後遺症が出たのではないかと指摘している。彼は決勝まで勝ち上がったフランス代表の一員として7試合中6試合に出場しており、プレイタイムは508分を数えた。そして肉体的な負担だけでなく、決勝戦でアルゼンチンに敗れた心理的ダメージも彼のパフォーマンスに影響を与えているのではないかと同メディアは推測。最も痛みを感じるタイミングが敗戦直後とは限らないと述べている。
 
そもそも今季のT・エルナンデスは、ここまでミランで公式戦22試合に出場しており、DFフィカヨ・トモリ、DFピエール・カルル、MFサンドロ・トナーリに次ぐ1828分のプレイタイムを記録している。ワールドカップに出ていないトモリ、カルル、トナーリとは違い、T・エルナンデスはこれに508分が加わっているわけで、疲労が蓄積していない方が不思議だろう。
 
レッチェ戦のT・エルナンデスの途中交代をポジティブに捉えるのであれば、19日に行われるスーペルコッパのインテル戦に向け、少し彼を休ませることができたとも考えられる。今季初のタイトルを獲得するためにも、できる限り調子を取り戻してこの試合に臨んでほしいところだ(データは『FBREF』より)。

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