イニエスタ、D・シルバ、カソルラ、J・ナバス…… “30代後半”でも輝くスペイン黄金期を知る者たちの凄み

カソルラはカタールでさすがの活躍を披露 photo/Getty Images

中でもMF陣のクオリティは異常だ

今のスペイン代表にもテクニシャンが揃っているが、やはりEURO2008、2010年のワールドカップ・南アフリカ大会、EURO2012を制した当時の黄金メンバーは特別だ。

凄いのは、ベテランになった今も活躍している選手が多いところにある。シャビ・エルナンデス、ダビド・ビジャなどすでに現役を退いているメンバーもいるが、あの黄金期を知る選手たちは今もトップパフォーマンスを見せているのだ。

スペイン国内では、37歳を迎えているレアル・ソシエダMFダビド・シルバが活躍を続けている。ソシエダでは久保建英にとっても理想の手本となっており、その技術は今も衰えていない。

GKでは、当時のスペイン代表でサブの立場にあったペペ・レイナ(40)がビジャレアルで活躍中だ。当時の代表ではなかなか出番が回ってこなかったが、その実力は高い。同じビジャレアルでは37歳のDFラウール・アルビオルもキャプテンを務めており、センターバックとして絶対の存在だ。

チームは苦戦しているが、今も右サイドを上下動するヘスス・ナバス(37)もセビージャのリーダーとして活躍している。当時の代表では流れを変えるジョーカー役を任されており、若い頃のスピード感は驚異的だった。

また30代後半ではないが、バルセロナではMFセルヒオ・ブスケッツ(34)も変わらぬ主力であり、昨年のカタール大会でもプレイしている。ブスケッツを超えるアンカーはなかなか出てこないだろう。

イタリア・セリエAでは、ラツィオで主力としてFWペドロ・ロドリゲス(35)が活躍している。今季は2ゴールと数字が伸びていないが、昨季は9ゴール5アシストを記録。バルセロナ時代よりポジショニングのセンスは抜群だ。

カタールへ向かった選手では、アル・サッドでプレイするMFサンティ・カソルラ(38)も印象的だ。まだ欧州トップリーグでプレイ出来たはずで、アル・サッドでは通算76試合で32ゴール30アシストと見事な成績を残している。

英『The Sun』によると、カソルラは今夏にカタールを離れ、アカデミー時代を過ごしたスペイン2部のレアル・オビエドに向かう可能性があるという。カソルラは金銭面よりも感情の方を優先しているようで、もう一度スペインでプレイする可能性が出てきている。

もちろんヴィッセル神戸のMFアンドレス・イニエスタ(38)も忘れてはならない。色褪せぬ一級品のテクニックでJリーグを盛り上げてくれており、JリーグのDF陣が振り回されるシーンも少なくない。当時のスペイン黄金メンバーでも絶対の主力だったイニエスタは、やはり天才と呼ぶにふさわしい選手だ。

30代後半でも各リーグで印象的な活躍を続けている選手が多く、特にMF陣のクオリティは特別だ。現在バルセロナで活躍するガビやペドリといった若手MFたちも高い実力を誇るが、まだまだ黄金期のメンバーには敵わないか。

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