得点力不足のチェルシーは“直近10戦4ゴール”のみ ポッター監督が抱えているブライトン時代からの課題

ポッター監督はチェルシーを好転させられるのか photo/Getty Images

暗雲が立ち込めている

グレアム・ポッター監督の戦術に問題があるのか。前線に多くのタレントを抱えているチェルシーが得点力不足にも悩んでいる。
 
新オーナーの下、夏の移籍市場でFWラヒーム・スターリングやFWピエール・エメリク・オバメヤンといった経験豊富なアタッカーを獲得したチェルシー。トーマス・トゥヘル監督からポッター監督への指揮官交代を経て、1月の移籍市場では移籍金総額1億ユーロ(約144億円)のFWミハイロ・ムドリクを筆頭に、FWジョアン・フェリックスやFWノニ・マドゥエケ、FWダビド・ダトロ・フォファナなどといった才能ある若手も確保。MFメイソン・マウントなどといった既存の選手たちとどういった攻撃を作り上げていくのか、期待が高まった。
 
ところが、そんな大型補強を経てもチェルシーには勝てない期間が続いている。今月と先月の公式戦10試合で勝利をあげたのは先月15日のクリスタル・パレス戦のみであり、その間に決まったゴールも4ゴールのみと得点力には大きな不安がある。
 
これを受け英『Daily Mail』は、ポッター監督はプレミアリーグで指揮をとるようになってからずっと同じ問題を抱えていると指摘。彼は2019-20シーズンから今季途中まで率いていたブライトンを魅力あるチームに仕立て上げ、昨季は9位フィニッシュも達成したが、そんなシーズンでもリーグ戦38試合を戦って奪ったゴールは42だった。これより得点数が少なかったのはわずかに4チームであり、そのうちバーンリー、ワトフォード、ノリッジ・シティの3チームが降格の憂き目に遭っている。
 
そして同メディアは、昨季のブライトンよりもポッター監督就任後のチェルシーの方がファイナルサードで劣っているとも指摘した。昨季ブライトンのリーグ戦における1試合平均得点数は1.1(38試合42得点)だったが、ポッター監督就任後のチェルシーの1試合平均得点数は現状0.9(17試合15得点)。さらに1試合あたりのシュート数も12.9本から11.9本へと減少しているようだ。
 
シーズン途中からの指揮であるにもかかわらず、さらに巨大になったスカッドをまとめあげなければならないという状況の難しさは考慮すべきだが、ブライトン時代に比べれば起用できる選手の質は圧倒的に上がっている。19日に行われたサウサンプトン戦では選手たちの雰囲気の悪さが話題になるなど、今のチェルシーは戦術以前の問題なのかもしれないが、チームの得点力を向上させることはポッター監督にとっての一つの課題と言えそうだ。

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