テン・ハーグが取り戻したマンU”勝者のメンタリティ” バルサに2度先制されても跳ね返す底力と自信

アントニーのゴールに沸くオールド・トラッフォード photo/Getty Images

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強いユナイテッドが戻ってきた

指揮官エリック・テン・ハーグの下で勢いに乗るマンチェスター・ユナイテッド。FWマーカス・ラッシュフォードの覚醒、チームスタイルの確立などテン・ハーグの功績は様々あるだろうが、英『Manchester Evening News』が何よりも評価していたのが『メンタリティ』だ。

バルセロナとのヨーロッパリーグ決勝トーナメント・プレイオフ2試合は、その生まれ変わったメンタリティの強さが表れていたゲームだったと言えるのではないか。

アウェイでの1stレグ、ホームでの2ndレグの共通点として、相手に先制されたことが挙げられる。
先制を許すのは褒められたことではないが、今のマンUはここから反撃に転じられる粘り強さがある。それこそ同メディアが称えるメンタリティだ。

1stレグでは先制を許した直後にリアクションを起こし、一時は2-1とリードを奪った。最終的には2-2のドローだったが、この1stレグ終了後に同メディアはチームを次のように称えていた。

「失点から9分以内に逆転までしたチームのリアクションは、メンタリティが一歩先へ進んだ瞬間でもあった。ミスから同点に追いつかれた点に関しては、まだやるべきことがあると示していたが、このゲームはユナイテッドの力強いパフォーマンスが見られた」

23日に行われた2ndレグも、MFブルーノ・フェルナンデスがPKを与えてしまう苦いスタートとなった。確かにブルーノの手はバルセロナDFアレハンドロ・バルデの体にかかっていたが、そこまで激しい接触だったわけではない。マンUにとっては厳しい判定となり、気落ちしてもおかしくない失点だった。

だが、今のマンUからは先制されてもゲームをひっくり返せるとの自信のようなものを感じる。テン・ハーグも後半からFWボウト・ベグホルストを下げてアントニーを投入し、ラッシュフォードをセンターへ移すなどリアクションが早かった。最終的にはアントニーが決勝ゴールを記録しており、采配もズバリだ。

確かな戦術、そして選手たちが見せる勝者のメンタリティ。これが融合しているからこそ、今のマンUは強い。選手たちは自信を深めているはずで、リーガ・エスパニョーラで堅守を維持してきたバルセロナから2試合で4ゴール奪えたのは大きい。非常に価値ある勝利で、テン・ハーグの招聘が当たりだったことを証明するには十分な2試合になったと言える。

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