4日、プレミアリーグ第26節アーセナル対ボーンマスの一戦が行われた。プレミアリーグ首位を走るアーセナルはFWエディ・エンケティアが足首の負傷によりメンバー外となった他、MFグラニト・ジャカやDFベン・ホワイトがスタメンから外れている。センターフォワードのポジションにはFWレアンドロ・トロサールが入り、MFファビオ・ビエイラやDF冨安健洋が先発出場。アンカーはMFジョルジーニョではなくMFトーマス・パルティとなった。
試合は開始直後から動く。ボーンマスがキックオフから右サイドに展開すると、FWダンゴ・ワッタラが中央へクロス。飛び込んだMFフィリップ・ビリングがきっちりと押し込み、アウェイチームが幸先良く先制点を得た。
まさかの失点を喫したアーセナルはすぐさま反撃に出る。4分、MFマルティン・ウーデゴーの左足のシュートが枠を捉えたがボーンマスのGKネトがセーブ。こぼれ球にFWブカヨ・サカが反応したが、これもネトに防がれてしまった。
直後の5分にもアーセナルがチャンスを作る。パスワークで左サイドから崩し、再びウーデゴーのシュートがボーンマスゴールを襲ったがネトがストップ。その後もアーセナルはボールを保持して押し込むが、5バックで引いて守るボーンマスをなかなか崩しきることができない。
一方、カウンターから追加点を狙うボーンマスが20分に絶好機を作る。低い位置でボールを奪うとFWドミニク・ソランケがドリブルで持ち上がり、前を走るビリングにスルーパス。中央へのクロスにワッタラが合わせたが、GKアーロン・ラムズデールがビッグセーブでチームを救った。
23分になるとアーセナルにアクシデントが発生。トロサールが負傷してしまいMFエミール・スミス・ロウに出番が与えられる。左ウイングを務めていたFWガブリエウ・マルティネッリが中央へ移り、スミス・ロウが左ウイングに入った。
それからもアーセナル優勢の展開は変わらなかったが、ウーデゴーの直接FKやDFオレクサンドル・ジンチェンコのシュートはゴールに結びつかず。前半アディショナルタイムにはショートコーナーの流れからマルティネッリがエリア内左でシュートを放ったが、これも枠を捉えなかった。
まず追いつきたいアーセナルは後半頭から交代カードを切る。冨安に代えてホワイトを投入。冨安は積極的に攻撃に参加し、悪くないクロスを上げる場面もあったがここでお役御免となった。
ところが57分、再びボーンマスがゴールを決める。パルティを上手く振り切ったDFマルコス・セネシがMFジョー・ロズウェルの左からのCKに頭で合わせ追加点をゲット。スコアは0-2となった。
苦しい状況となったアーセナルだが62分に反撃の狼煙を上げる。右からのCKはネトにパンチングで弾かれたが、これに反応したスミス・ロウがヘディングでゴール前へ。走り込んだパルティが右足で押し込み、1点差に詰め寄った。
勢いに乗りたいアーセナルは69分に途中出場のスミス・ロウを下げ、FWリース・ネルソンをピッチに送り出す。すると直後の70分、そのネルソンがすぐに大仕事をやってのける。左サイドからクロスを上げると、ファーサイドのホワイトが右足でシュート。ネトが防いだかに思われたが、弾いた位置がゴール内だったためアーセナルのゴールが認められた。
試合終了まであと20分と悪くない時間に同点に追いつくことができたアーセナル。75分にはマルティネッリが後方からのロングパスに抜け出し、エリア内に侵入。右足で打ったシュートは惜しくもバーの上へと飛んでいき、逆転弾とはならなかった。
84分、アーセナルはF・ビエイラに代えてMFグラニト・ジャカを投入。最後の勝負に出る。すると後半アディショナルタイムの97分にドラマが待っていた。CKの跳ね返りをペナルティーアーク付近で拾ったネルソンが左足でシュート。これがゴール右隅に突き刺さり、土壇場で逆転に成功した。
そのまま試合は終了し、アーセナルが4連勝を飾っている。下位ボーンマスに大苦戦する展開となったが、途中出場から1ゴール1アシストの活躍を見せたネルソンがリーグ優勝に向かうチームを後押しした。