ウーデゴーの“空間把握能力”が開発者の想定を20%も上回った VRソフトの性能向上にも貢献するアーセナルの司令塔

視野の広さはウーデゴーの大きな武器だ photo/Getty Images

プレミアリーグ屈指のチャンスメイカー

いかに首を振って周囲の状況を把握できるかはサッカーにおいて非常に重要な能力だ。アーセナルで活躍するMFマルティン・ウーデゴーはその“スキャン能力”がやはり優れているようで、彼の言葉がとある製品の改善にも役立ったという。
 
現在プレミアリーグ首位を走るアーセナルにおいて、トップ下のポジションからチームの攻撃を牽引している24歳のウーデゴー。今季ここまで公式戦32試合に出場している彼は9ゴール6アシストを記録しており、すでに昨季の7ゴール5アシストを上回っている。
 
そんなウーデゴーはスキャン能力を鍛えることができるバーチャルリアリティ(VR)ソフトウェア「Be Your Best」の性能アップにも貢献していた模様。英『Sky Sports』が報じている。
 
ヘッドセットを装着して使用するこのソフトでは、試合をシミュレートする没入型体験が味わえるようで、プレイヤーが周囲を確認する回数やいつ確認したか、その結果下された決断などが記録されるという。1990年代からスキャン能力について研究しているスポーツ心理学者のゲイル・ヨルデット氏もこの製品の開発に携わっているようだ。
 
同メディアによると、「Be Your Best」の最高責任者であるアンドレアス・オルセン氏はウーデゴーがこのソフトを使用した際のこのようなエピソードを披露している。
 
「彼がこれを使った結果、この開発途上の製品に一つの機能が追加されました。 というのも彼が『もっと難易度を高くして欲しい』と言ったからです」
 
「彼はとても謙虚で尊敬に値する人物でしたが、作業を進めていくにあたり、100%のスピードではなく120%のスピードに設定できないかという要望がありました。そこで我々はスライダーを使ってスピードを上げ下げできるようにしました。そのスピードはこの時の作業に基づいています」
 
このソフトを使って自らのスキャン能力を鍛えているサッカー選手も多かれ少なかれいるはずだが、ウーデゴーが求めたスピード感で使用している選手は果たしてどれだけいるのか。もしかするとそのスピードで好記録を叩き出せるようになれば、ウーデゴー並みの空間把握能力が手に入るのかもしれない。

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