18歳ガルナチョが踏襲している“グラフェンベルフスタイル” テン・ハーグの若手登用の上手さはマンUでも証明されつつある

ガルナチョを上手に起用しているテン・ハーグ監督 photo/Getty Images

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結果を出しつつ選手も育てている

今季最も台頭してきたマンチェスター・ユナイテッドの若手と言えば、多くの人がFWアレハンドロ・ガルナチョの名前を挙げるだろう。しかし、FWファクンド・ペリストリやMFコビー・メイヌーといった選手も徐々にトップチームで存在感を増してきている。その背景には、アヤックス時代のやり方を踏襲しながら、有望な若手たちの才能をじっくりと開花させようとしているエリック・テン・ハーグ監督の存在がある。

トップチームデビューは昨季だったものの、テン・ハーグ監督が就任した今季はしっかり“戦力”として扱われている18歳のガルナチョ。順調にプレイタイムを伸ばしている彼は度々チームの勝利に貢献しており、2日に行われたFAカップのウェストハム・ユナイテッド戦では終盤の90分に華麗な逆転弾を決めてみせた。

また、テン・ハーグ監督は21歳のペリストリや17歳のメイヌーなどといった選手も様子を見ながら起用し始めている。ペリストリに関しては、10日に行われたヨーロッパリーグのレアル・ベティス戦でFWボウト・ベグホルストのゴールの起点となるプレイを披露した。
このような状況を受け、英『Manchester Evening News』はテン・ハーグ監督のアヤックス時代を振り返っている。2017-18シーズン途中からアヤックスの指揮官となった彼は、MFフレンキー・デ・ヨングやMFドニー・ファン・デ・ベーク、DFマタイス・デ・リフトなどといったタレントたちを本格的にブレイクさせ、2018-19シーズンにはチャンピオンズリーグベスト4進出の快挙を成し遂げた。

デ・ヨング、ファン・デ・ベーク、デ・リフトの3人はテン・ハーグ監督がアヤックス指揮官に就任する前から頭角を現していた選手たちだが、今季からバイエルン・ミュンヘンでプレイしている20歳のMFライアン・グラフェンベルフは完全にテン・ハーグ監督が引き上げた選手と言っていい。2018年にエールディヴィジデビューを果たして以降、ゆっくりとトップチームに馴染んでいった彼は2020-21シーズンに主力に定着。2021-22シーズンも含め2年連続でリーグ戦30試合以上に出場した。

テン・ハーグ監督は「チームに規律をもたらす厳格さ」や「状況や相手に応じた的確な采配」などといった自らの持ち味をマンUでも存分に発揮しているが、過不足なく出番を与えながら選手の成長を促す「若手登用の上手さ」も十分評価に値するだろう。ガルナチョを始めとする原石たちが、アヤックス時代のグラフェンベルフのように徐々に主力へ定着していく未来に期待だ。

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