創造性溢れる司令塔を日本代表でも見てみたい J2王者・新潟をけん引する伊藤涼太郎が残す強烈なインパクト

結果を残す伊藤(左) photo/Getty Images

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ここまでJ1で4試合2得点2アシスト

昨季J2を制したアルビレックス新潟は、今季昇格組ながら開幕4試合を2勝2分とスタートダッシュに成功した。さらに勝利を挙げている2クラブが、昨季リーグ戦3位のサンフレッチェ広島と、2位の川崎フロンターレであり、新潟の実力の高さを示している。

そんなチームの中心となっている男が伊藤涼太郎だ。セレッソ大阪との開幕戦では2アシストで勝点を得ると、翌節の広島戦ではゴールの起点となるパスを供給。第3節の北海道コンサドーレ札幌戦で同点弾を挙げてJ1初ゴールを記録すると、第4節・川崎戦でも2試合連続弾で勝利に導いた。4試合すべてでゴールに絡むなど、伊藤はJ1の舞台でセンセーショナルな活躍を見せている。

2016年に才能を見出され、作陽高校から浦和レッズへと加入した伊藤。しかし浦和では出場機会を与えられず、水戸ホーリーホックや大分トリニータなどで武者修行を果たした。2020年に復帰した浦和で13番を与えられて期待されたものの、最終的には公式戦6試合の出場にとどまった。

昨季完全移籍で新潟へ加入すると、これが転機になる。前半戦はベンチスタートも多かった伊藤だが、本間至恩の移籍によって左サイドハーフで先発出場が増加。繊細なボールタッチから繰り出されるドリブルで、左サイドから存在感を見せ、レギュラーを勝ち取った。

さらに昨季終盤に高木善朗が負傷した後はトップ下で出場し、司令塔の穴を埋める。中央で起用されることで、推進力のあるプレイに加えて創造性あるパスを何本も通す。新潟の攻撃陣をけん引し、リーグ戦で42試合9ゴール11アシストと、J2優勝に大きく貢献した。

1年半ぶりとなったJ1の舞台でも、伊藤は持ち味を発揮している。現FC東京のアルベル監督が新潟を率いていた頃にコーチを務めていたオスカル・エルナンデス氏が自身のTwitterで「プレミアリーグとブンデスリーガは、すでに彼を見ていると確信した」と投稿。今後、海外クラブが伊藤に目を光らせることがあるかもしれない。

ここまでの活躍を見れば海外クラブが注目する可能性も否めない。それだけでなく、日本代表の2列目でどのようなプレイを発揮できるか期待する新潟サポーターも多いはずだ。まい進する昨季のJ2王者で攻撃の中心として君臨する伊藤は、今季さらに輝かしいキャリアへと歩んでいくのだろうか。

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