CL、EL、カンファレンスリーグのすべてでゴール 過小評価してはならないスペインの点取り屋が刻んだ記録

ラツィオでプレイするペドロ photo/Getty Images

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ほぼすべてのタイトルを手にしてきた

ジョゼップ・グアルディオラが指揮したバルセロナ、2000年代後半から2010年代前半まで代表シーンを支配したスペイン代表では、シャビ・エルナンデス、アンドレス・イニエスタといった中盤の選手がスポットを浴びてきた。

しかし、その両方の成功に欠かせない存在だったのが貴重なゴールゲッターの1人であるFWペドロ・ロドリゲスだ。

イニエスタやリオネル・メッシに比べると派手なテクニックを持っている選手ではないが、ゴール前での動き出しや嗅覚が抜群に優れているのが特長だ。運動量も豊富で、常に裏のスペースを狙ってくるペドロに相手のDFも手を焼いてきた。
その嗅覚は35歳になった今も失われていない。

話題を呼んだのは、今月7日に行われたUEFAカンファレンスリーグ決勝トーナメント1回戦1sレグのAZ戦だ。試合は1-2で敗れたが、ペドロはこのゲームで得点を記録。

スペイン『SPORT』によると、これでペドロはチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ、カンファレンスリーグと3つの欧州カップ戦で得点を決めた初めての選手となった。カンファレンスリーグは始まって間もないカップではあるが、これも特別な記録だろう。この3つの大会に出場するだけでも大変だ。

しかもペドロはバルセロナ時代にチャンピオンズリーグを3度、チェルシー時代にヨーロッパリーグを1度制しており、かなりタイトルに恵まれたキャリアでもある。今回のカンファレンスリーグもまだ1stレグが終わった段階であり、AZ相手に2ndレグでの逆転を狙うことは可能だ。出場チームの顔ぶれを見れば、ラツィオも優勝候補の一角と見ていい。他の候補はビジャレアル、ウェストハム、フィオレンティーナといった5大リーグのクラブになるのだろうが、ラツィオにも優勝を狙う力はある。

ペドロはスペイン代表でも2010年のワールドカップ・南アフリカ大会、EURO2012を制しており、ほとんど全てを勝ち取ったと言っていいキャリアだ。ここにカンファレンスリーグを追加できれば、なかなか真似できないキャリアとなるだろう。

あらゆるチームで活躍できたのも、その特別な得点力があればこそだ。現在のスペイン代表にペドロほど嗅覚の優れたアタッカーは見当たらず、得点感覚はワールドクラスと言っていいはずだ。

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