“日本史上最高級DF”冨安に続く怪我の問題…… ワールドクラスになれるはずのキャリアはどうなる

スポルティングCP戦で負傷した冨安 photo/Getty Images

怪我の癖がついてしまうと怖い

アーセナルに所属する日本代表DF冨安健洋は、間違いなくアジア最高級DFとなるだけの能力を備えている。空中戦、スピード対応、足下の技術、1対1での読みなど、過去の日本人DFにはいなかったと言っていい弱点の少ないDFだ。

しかし、ここ最近は怪我が目立つ。16日にはスポルティングCPとのヨーロッパリーグ決勝トーナメント1回戦2ndレグに先発したが、前半9分に足を滑らせたところから右足を痛めてしまい、早々に交代することに。

昨年は2月にふくらはぎを痛めて2カ月ほど離脱していた期間があり、ワールドカップ・カタール大会にも万全のコンディションでは臨めなかった。本来ならば冨安は日本代表不動のセンターバックだが、グループステージ初戦のドイツ戦もベンチスタートとなり、試合終了後にピッチに座り込んでいた映像はサポーターを不安にさせた。筋肉系の怪我が目立っていただけに、冨安が座り込む姿にはヒヤリとさせられる。

ワールドカップでは決勝トーナメント1回戦のクロアチア戦こそ120分間のフル稼働だったが、グループステージ最終節のスペインとの大一番も試合終盤に出場するのみだった。本人としては納得のいかないカタール大会だったかもしれない。

しかも今季はアーセナルでベン・ホワイトに右サイドバックのポジション争いで遅れを取っており、こうした怪我もマイナス評価だ。スピーディーかつボディコンタクトも激しいプレミアリーグで毎週のようにフル稼働できるかは微妙なところで、そこは指揮官ミケル・アルテタも心配しているポイントのはずだ。

実力は誰もが認めるところだけに負傷癖がついてしまうのは怖いが、来季こそフル稼働できるだろうか。今季はワールドカップによる疲労もあったはずで、まずは100%の状態へゆっくりとリカバリーしてほしいところだ。

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