鎌田こそ“遠藤保仁の後継者”に? 2列目活かすゲームメイカーにボランチ・鎌田のアイディア

日本代表でどう鎌田を活かすのか photo/Getty Images

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自分たちから相手を崩すために必要な選手

昨年のワールドカップ・カタール大会でベスト16の成績を収めた日本代表。またもベスト16の壁を破れなかったわけだが、この頃より議論されてきたのが攻撃的サッカーへの挑戦だ。

惨敗に終わった2014年のブラジル大会以降はポゼッションとの言葉に抵抗感のようなものもあったが、カタール大会以降は自分たちからボールを動かすスタイルにもチャレンジすべきとの声が増えてきた。

24日に行われたウルグアイ代表との親善試合でも後方から積極的に繋ごうとの姿勢を見せていたが、なかなか縦へ運べない展開に物足りなさを感じたサポーターも少なくないだろう。
ウルグアイの守備が上手かったのは確かだが、日本はビルドアップからなかなか前を向けなかった。センターバックとGKでのパス交換ばかりになったり、中盤に当ててもすぐにセンターバックまで戻ってきたりと、ウルグアイに持たされていた印象だ。

課題はボランチだ。近年の日本代表はフィジカルの強度などは上がっているが、遠藤保仁のようなゲームメイカーは減少傾向にある。ウルグアイ戦ではカタール大会メンバーの遠藤航、守田英正がボランチに入ったが、ここで上手く前を向くことが出来なかった。特にシュツットガルトでプレイする遠藤航は守備強度で日本歴代屈指の強さを誇るが、ゲームメイクは得意分野ではない。ポゼッションを高めるフットボールを志向するならば、やはりそのスタイルに合った選手を起用しなければならない。

ゲームメイカーの候補となるのは、鎌田大地だ。ウルグアイ戦では[4-2-3-1]のトップ下に入っていたが、所属するフランクフルトではボランチに入ったゲームもある。クラブでボランチを経験しているのは大きく、そのポジションでも戦えることは証明済みだ。足下の技術は現代表の中でもトップクラスで、普段からブンデスリーガやチャンピオンズリーグで戦えているのも心強い。

[4-2-3-1]にこだわるのであれば、ボランチに鎌田と遠藤、右に伊東純也、トップ下に久保建英、左に三笘薫といった並びも見える。堂安律をトップ下に入れるのもいいだろう。カタール大会のことも考えると、鎌田をトップ下で固定する必要はない。

現代表のストロングポイントの1つは三笘、久保、伊東らタレントが揃う2列目にあり、彼らを活かすためにもゲームメイカーとなる選手が必要だ。今後は再びアジアでの戦いがスタートすることになり、カタール大会でのコスタリカ戦のように日本側から引いた相手を崩しにいかなければならないゲームが増えるだろう。そこで遅攻のクオリティを高めたいところで、それが2026年大会への上積みとなる。

ゲームメイカーとして鎌田の能力を活かせれば面白いが、この3年間でボランチの人選はどう変わっていくのか。ウルグアイ戦で相手を崩し切れなかった反省を活かし、まずは28日のコロンビア戦でどう動いてくるのか注目だ。

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