34歳・吉田麻也は未招集、冨安健洋は怪我…… 森保ジャパンのセンターバックは層が薄くなったのか

今回の代表戦に吉田&冨安は参加せず photo/Getty Images

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吉田&冨安不在の影響は思った以上に大きい

森保ジャパンの中で1つのストロングポイントとなっていたのがセンターバックだ。海外でプレイする者が増え、明らかにクオリティは上がった。

センターバックだけでなく、中盤の底に入る遠藤航もブンデスリーガでデュエルの強さが絶賛されるなど、パワーや高さといったフィジカル部分に苦手意識を感じる瞬間が少なくなったのだ。2021年の東京五輪、昨年のワールドカップ・カタール大会と、粘り強い守備は武器となっていた。

しかし、2026年のワールドカップへ最終ラインはもう一度考え直す必要があるかもしれない。
不安要素の1つは、アーセナル所属の冨安健洋に怪我が続いていることだ。カタール大会も万全の状態で戦うことはできず、今回の代表戦も怪我で離脱した。アジア最高クラスのポテンシャルを備えるだけに、怪我が続いているのは気がかりだ。今後もクラブと代表の両方でフル稼働できるのか不安は大きい。

4バック、3バックで人員は変わるが、本来ならば2026年のワールドカップへセンターバックの軸は冨安&ボルシアMGの板倉滉と考えるのが妥当だ。森保監督も欧州で活躍する2人を信頼しているはずだが、前述したように冨安は怪我の問題がある。今回の代表戦は板倉がウルグアイ戦、コロンビア戦ともにフル出場したが、新たなパートナーも見つけていかなければならない。

カタール大会でも不動のリーダーであり、シャルケでプレイする吉田麻也も選択肢だ。しかし吉田も34歳を迎えており、2026年大会へ向かうか不透明なところもある。それはカタール大会で3バックの一角に入った谷口彰悟(31)も同じだ。

今回の代表戦でセンターバックと左サイドバックの両方をこなしたシュツットガルトの伊藤洋輝、センターバックに入ったスイスのグラスホッパーでプレイする瀬古歩夢(22)、ベンチに入っていたロイヤル・ユニオン・サン・ジロワーズの町田浩樹(25)、名古屋グランパス期待の大型DF藤井陽也(22)も3年後への候補者だが、ウルグアイ戦とコロンビア戦では瀬古にいくつか危ないプレイがあるなど、世界トップで戦えるセンターバックへ成長するかは分からないところもある。

吉田の今後、そして冨安に続く怪我と、カタール大会を終えてセンターバッグの層にはやや不安もある。3バックの選択肢を考えても信頼できるセンターバックの頭数をもう少し増やしたいところだが、3年後までに5大リーグで活躍するセンターバックを増やせるだろうか。冨安、吉田のいない今月の代表2連戦で板倉の相棒に不安を感じた人も少なくないだろう。

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