“欧州組”がなかなか増えないメキシコの現状 32年ぶりにW杯GS敗退で気になる戦力ダウン

3年後のW杯へメキシコはどうチームを組み立てるか photo/Getty Images

3年後はアメリカ、カナダとの共催W杯を控える

昨年のカタール大会で36年ぶりとなるワールドカップ出場を果たしたカナダ代表、若手を積極的に欧州へ送り出し、カタール大会では若手の力を活かしてベスト16へ入ったアメリカ代表。北中米の両国は世代的にも充実の時を迎えている。

2026年にはアメリカ、カナダ、メキシコの3国共催でのワールドカップが控えており、アメリカ&カナダはそこへ着々と準備を進めている。楽しみにしているファンも多いだろう。

一方、やや元気がないのがメキシコ代表だ。これまでワールドカップ・ベスト16常連だったが、カタール大会では1990年大会以来となるグループステージ敗退を経験。

問題の1つは世代交代だ。積極的に5大リーグへタレントを送り出している北中米のライバル・アメリカに対し、メキシコは欧州組が減少している。

今月23日のCONCACAFネーションズリーグ・スリナム戦、ジャマイカ戦へ向けた代表メンバーも、国外組は12人。そのうち5大リーグでプレイしているのはGKギジェルモ・オチョア(サレルニターナ)、DFヨハン・バスケス(クレモネーゼ)、セサル・モンテス(エスパニョール)、FWラウール・ヒメネス(ウォルバーハンプトン)、イルビング・ロサーノ(ナポリ)に絞られる。

メキシコの場合は国内のリーガMXにも優れたタレントはいるが、それでもスーパースターと呼べる選手は多くない。東京五輪では日本代表を撃破して3位に入っているが、そのメンバーも欧州トップリーグで活躍している者は僅かだ。

近年はカナダも力をつけており、北中米の勢力図は変わりつつある。アメリカも2026年のワールドカップへ力を入れており、勢いに乗っているのは彼らの方だ。

果たしてメキシコは2026年大会で強さを取り戻せるのか。6月にはCONCACAFネーションズリーグ・準決勝のアメリカ戦を予定しており、ここが北中米の力関係を試す1つの舞台となりそうだ。

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