「それはチェルシーの歴史において異質なものだった」 ランパードは“栄光の11-12シーズン”を意識しないつもり

快挙を成し遂げたディ・マッテオ氏と現役時代のランパード監督 photo/Getty Images

チーム状態は上向くか

先日グレアム・ポッター監督を解任したチェルシーは、クラブのレジェンドであるフランク・ランパード氏を暫定監督に任命した。ランパード監督にとってはこれが2度目のチェルシー指揮官就任であり、現在リーグ11位に沈むチームを立て直していくことが期待される。

しかし、現段階でチェルシーのリーグ戦残り試合数は9試合となっている。4位マンチェスター・ユナイテッドとの勝ち点差は14で、ここからトップ4フィニッシュを果たすのは限りなく難しい。この状況でより重要視するべきは、ベスト8まで勝ち上がっているチャンピオンズリーグだろう。

チェルシーは過去に似たような流れでCL制覇を成し遂げたことがある。ランパード監督がまだチームの中心選手としてプレイしていた2011-12シーズンだ。

このシーズンはアンドレ・ビアス・ボアス氏がチームを率いていたが、成績不振により2012年3月に指揮官が交代。アシスタントコーチだったロベルト・ディ・マッテオ氏が暫定監督を任された。するとFAカップとCLで決勝まで勝ち上がり、見事2冠を達成している。

シーズン途中からチームをCL制覇に導くという意味では、ディ・マッテオ氏の再現が望まれるランパード監督だが、英『The Times』によるとランパード監督本人がこれについて言及。ディ・マッテオ氏と自身を重ねるつもりがないことを暗に示している。

「過去の瞬間について語るのは意味がないと思う。ロベルトはとても素晴らしい仕事をやってのけたが、それはチェルシーの歴史において異質なものだった」

その一方、ランパード監督は「ベストを尽くしたい」「一試合一試合、どうすれば結果を出せるか考えていく」とも話しており、当然CL制覇やトップ4フィニッシュを諦めているわけではないはずだ。まずはチーム状況を好転させることに集中し、そこに結果がついてくればベストくらいのスタンスということだろう。

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