ナポリ33年ぶりの栄光に向けて クワラツヘリアやオシムヘンは街の人々にとっての“新たなマラドーナ”に

トロフィーをかかげるナポリの象徴マラドーナ photo/Getty Images

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ナポリを背負う新たなスター選手へ

ナポリは現在セリエAで、2位ラツィオに16ポイント差をつけ首位を疾走。1990年以来のタイトル獲得に近づいていることで街は既に祝福モードだ。『BBC SPORT』によると、街の住宅街のバルコニーには3度目の優勝を祝う旗が掲げられ、「100% Campione(100%チャンピオン)」と書かれた横断幕が風に靡かれる景色が広がっているという。

ナポリはまだ今季残り10試合を残しているが、その中で5試合勝利、つまりあと15ポイントを取れば優勝は確約されることになる。ナポリの街では既に今後数カ月先までホテルの部屋は予約で埋まり、一足早い祝福ムードの街に観光客が押し寄せていると伝えられている。

これと同じような光景は、1987年にディエゴ・マラドーナがナポリに初のスクデットをもたらしたときに見られたという。マラドーナはナポリの人々にとって神様のような存在で、街のサッカーファンはマラドーナに自分を重ねて生きている人もいるようだ。ナポリはヨーロッパでは珍しく、その地域を代表するクラブが1つしかない大都市で、それがゆえにナポリの人々のサッカー愛は強いようだ。

マウリツィオ・サッリ時代などに好成績を残すも優勝には届かなかったナポリだが、2021年にルチアーノ・スパレッティが監督に就任し、彼の働きぶりでナポリに見慣れないヒーローが生まれた。昨年クラブはカリドゥ・クリバリなどを含む複数のスター選手を売却したが、スパレッティは新たにクヴィチャ・クワラツヘリア、ヴィクター・オシムヘン、キム・ミンジェなど優良選手を発掘し、彼らの才能をさらに伸ばしていった。

特にクワラツヘリアはマラドーナに似た選手として「クワラドーナ」と呼ばれるなど、高く評価されている。そして彼だけでなく、スパレッティ監督が双頭のドラゴンと呼び評するオシムヘンもナポリの優勝には欠かせない存在である。

二人の選手がマラドーナに次ぐナポリの顔として、チームを優勝に導いていくことになるのか。セリエAナポリの最後の10試合は見逃すことができない。
 

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