日本代表FW三笘薫が所属するブライトンは8日、プレミアリーグ第30節でトッテナムと対戦。敵地での戦いということもあり、持ち味のビルドアップがなかなか発揮できず、1-2の惜敗を喫した。ただ、この一戦ではブライトンへの判定を巡り、しこりが残る審判らの決断がいくつもあり、試合後も話題となっている。
VARによってハンドとみなされ、ゴールが認められなかった2つのシュート(17分の三笘、55分のウェルベック)もそうだが、特に話題となっているのが、三笘がペナルティエリア内で倒された71分のシーンだ。相手がクリアしきれなかった浮き球のボールを、三笘がペナルティエリア内でトラップ。その際に寄せてきたトッテナムのピエール・エミール・ホイビュアが、トラップをした逆の足を踏みつけ、三笘がエリア内で転倒した。
1-1の場面であったため、ブライトンにとっては是が非でもPKが欲しかった場面ではあるが、ホイッスルはならず。倒れた三笘も審判の判定に対して異論を唱えるような仕草を見せたが、オンフィールドレビューが行われることもなく、試合は何事もなかったかのように進んでいったのだ。
かつてチェルシーやセルティックなどでプレイし、この一戦を英『BT Sport Score』のスタジオで観戦していたクリス・サットン氏は「ブライトンにそれ(PK)が与えられないのは恥ずべきことだ。本当にひどい。以前、ハワード・ウェブ(PGMOL会長)がVARのミスに対して、ブライトンに謝罪したよな? 私はその試合も取材していたんだけど」とコメント。試合後にも自身のTwitterへ「今日の午後、ブライトンは強盗に襲われた……。少なくとも2つの恐ろしい判定が、三笘に対して不利に働いた。ウェブは彼らに再び謝罪することになるだろう……私は確信している」などと投稿していた。
また、英『SPORT BIBLE』は「ここ数ヶ月、VARによって下された明白なミスがあった」と前置きをしつつ「土曜日、今度はブライトンがVARの決定に不満を感じる番だった」と報道。「プレミアリーグのVARは正気じゃない。現在、毎試合がパロディとなっている。中立な立場の私から見ても卑劣だ」「シーズンを通して、最も明確なファウルの一つだ。VARがこれをどう見たら、ファウルでないと判断できるのかわからない」「八百長だと信じたい。人間がこれほど無能であるはずがないからね」といったサッカーファンたちの声も取り上げている。
この一戦は、来季のCL出場権を争う5位トッテナムと6位ブライトンの直接対決であったため、ブライトンは今回の疑惑判定で“実質”勝ち点6を失ったといっても過言ではない。手痛い敗戦となってしまったが、結果は結果。納得はできないかもしれないが、きちんと気持ちを切り替え、次節以降のラストスパートに集中したいところだ。