今季の川崎は“試合序盤”が弱い? 前主将・谷口が抜けた穴は予想以上に大きいか

今季はなかなか調子が上がらない川崎フロンターレ photo/Getty Images

15分までの失点数がすでに昨季の倍

川崎フロンターレは15日、明治安田生命J1リーグ第8節で名古屋グランパスと対戦し、1-2で敗れた。

ホームでの戦いではあったが、2位につける好調な名古屋が相手ということもあり、苦戦を強いられた川崎。9分に名古屋の素早いカウンターを受けると、キャスパー・ユンカーにゴールネットを揺らされ、先制点を許す。さらに前半終了間際には、マテウス・カストロに直接FKを沈められ、前半だけで2失点。後半に入ると、56分に宮代大聖のゴールで1点を返すが、試合を振り出しに戻すことはできず、連敗を喫することとなった。

今季、スタートから苦しい戦いが続いている川崎だが、問題点はどこにあるのか。負傷者の続出や得点力不足など、さまざまな要因があるかもしれないが、「試合序盤の戦い方」もその一つかもしれない。データサイト『opta』によると、今季の川崎は試合開始から15分までの失点数が「4点」。これはJ1でワーストだ。昨季のリーグ戦では、1年間通して2点しか同時間帯にゴールを奪われていなかったが、今季はまだ8試合しか消化していないにもかかわらず、すでに倍になっているという。

先にも述べたように、今季の川崎は負傷者が続出している。そのため、経験の浅い選手も多くピッチに立っており、その結果、経験不足という意味で試合序盤の戦い方に不安を抱えることとなってしまったのもあるだろう。ただ、やはりDF谷口彰悟が抜けた穴は大きいか。ディフェンス能力が高いのはもちろんだが、経験が豊富で、キャプテンとして常に声を出し、周りを引き締めていた。三笘薫や守田英正、田中碧、旗手怜央、近年は多くの主力選手たちが海外へ羽ばたいて行ったが、前主将の退団が最も痛手かもしれない。

なかなか調子が上がらない川崎。今季は先制点もまったく奪えていないことから、まずは前半を無失点に抑えることが、当面の課題か。はたして、川崎は浮上のきっかけを掴むことができるのか。

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