ドリブル成功数は“10回”を数えたが…… 縦横無尽のクワラツヘリアが唯一欠いた決定力

ゴールが遠かったクワラツヘリア photo/Getty Images

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チャンスは多く作っていた

33年ぶりのセリエA制覇を目指している今季のナポリはチャンピオンズリーグでも未知の領域に足を踏み入れていた。ベスト16でフランクフルトを下し、クラブ史上初のCL準々決勝進出を果たしたのだ。

リーグとCLの2冠達成も視野に入り始めていたが、国内のライバルクラブ、ミランに準々決勝でその夢を打ち砕かれた。1stレグを0-1の敗北で終えると、2ndレグでも苦戦し1-1のドローでフィニッシュ。2戦合計スコア1-2でベスト4進出を逃した。

1stレグはエースFWヴィクター・オシムヘンが欠場、2ndレグではDFキム・ミンジェ、MFアンドレ・フランク・ザンボ・アンギサが出場停止、FWマッテオ・ポリターノやDFマリオ・ルイが負傷交代するなどといった不運が重なり、全力でミランにぶつかることができなかった。それでもナポリは最後まで諦めず、試合終了のホイッスルが鳴るまで同点に追いつく可能性を感じさせた。その中心にいたのがオシムヘンに並ぶ攻撃のキーマン、FWクヴィチャ・クワラツヘリアだ。
2ndレグのクワラツヘリアは再三のドリブル突破でミランDF陣に脅威を与え続け、ドリブル試行数18回、ドリブル成功数10回を記録している。これは両チームを通じて断トツトップの数字であり、ドリブル試行数7回、ドリブル成功数5回で2位のMFイスマエル・ベナセルを大きく引き離している。

ところが、この試合のクワラツヘリアは決定力を欠いていた。彼が記録したシュート数6本はこれまた両チームトップの数字だが、いずれも決めきることができず。82分にはPKのキッカーを務めたが、これもGKマイク・メニャンに止められてしまった。

スタッツは素晴らしかったため、データサイト『SofaScore』では7.6、データサイト『WhoScored』では8.2という最高評価点を与えられたクワラツヘリアだが、伊『TUTTOmercatoWEB』はチーム最低タイの4.5という評価点をつけている。同メディアは彼のパフォーマンスを「ナポリは最も重要な夜に、最も重要なプレイヤーに裏切られた」と表現した。

クワラツヘリアが1回でもチャンスをものにしていれば、ナポリが逆転していてもおかしくなかっただけに、本人も決めきれなかったことを悔やんでいることだろう。ただ、偉大なプレイヤーになるためにはこういった経験も必要なはずだ(データは『SofaScore』より)。

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