モイーズはユナイテッドで食事管理にも失敗していた 選手のお気に入りをメニューから削除し大不評

難しい時期を過ごしたユナイテッドでのモイーズ photo/Getty Images

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トップクラブのマネジメントは難しい

現ウェストハム監督のデイビッド・モイーズは、2013-14シーズンにマンチェスター・ユナイテッドの監督に就任した。それ以前には永くエヴァートンを率いていたモイーズ。サー・アレックス・ファーガソン直々のご指名ということで期待されたが、結局は数々の不名誉な記録を更新してしまうことになる。ウェストブロムウィッチ・アルビオンやニューカッスルには1970年代以来のホームでの敗戦を喫し、CLではオリンピアコスに敗戦。ギリシャのクラブがユナイテッドに勝利した初めての例を作ってしまった。

単純なクロスに頼った戦術も結果が出せず批判され、当時のディフェンスリーダーであったリオ・ファーディナンドは自伝のなかで「アマチュアのようで、恥ずかしかった」と振り返っている。選手からの信頼を得られず、モイーズはしだいに追い詰められていくことになるが、ピッチ外でもチームのマネジメントはうまくいっていなかったようだ。一例として、選手の食事メニューを改善しようとしていたが、うまくいかなかったと英『Daily Mail』が伝えている。

モイーズはフィッシュ・アンド・チップスやマッシーピー(エンドウ豆のピューレのような料理)などを、名声のあるクラブには合わないとしてメニューから削除。しかし、これが選手の不評を買ってしまったようだ。これらの料理が好きな選手は、鉛のように落ち込んでしまったと同メディアは伝えている。ファーガソン時代にはフィッシュフィンガーやマッシーピーのサンドイッチが提供されており、モイーズ解任後にライアン・ギグスが暫定監督を務めるようになると、これらのメニューは復活したという。
とはいえ食事の管理は現在では当たり前のことであり、アーセナルを永く率いたアーセン・ヴェンゲルのように早くから改善に取り組み、成功した例もある。コンディション管理のために食事に気を遣うという考え方は理にかなっているはずなのだが、それを納得させるだけの求心力がなかったということなのだろう。つくづくトップクラブのマネジメントは難しいと思わせるエピソードだ。

モイーズは結局、就任から10カ月ほどで解任されてしまうことになる。

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