ポテンシャルは昌子・植田級! 成長著しいDF関川郁万が “鹿島の顔”となる日も近いか

早川、植田と共に勝利を喜ぶ関川 photo/Getty Images

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植田&昌子という良きお手本が目の前に

鹿島アントラーズは14日、明治安田生命J1リーグ第13節で名古屋グランパスと対戦し、2-0で勝利を収めた。この結果、リーグ戦で5試合連続完封勝利を飾るとともに勝ち点を「22」まで伸ばし、3位と1ポイント差に迫る5位につけている。

今季は苦しいスタートとなってしまったが、試合をこなすごとに復調してきた鹿島。Jリーグ30周年記念スペシャルマッチとして、国立競技場にて開催された名古屋との上位対決にも勝利し、「完全に勢いに乗った」と言ってもいいかもしれない。

好調な要因はいくつかあるだろうが、最も大きな要因は5連続完封からもわかるとおり、守備が安定してきたことにあるだろう。そして、そんな守備陣で違いを見せつけているのが、22歳のDF関川郁万だ。スタメン復帰を果たした第8節ヴィッセル神戸戦こそ、大量失点による敗戦を喫したが、第9節以降は安定したパフォーマンスを披露。今節の名古屋戦でもJリーグ屈指のアタッカーであるキャスパー・ユンカーを相手に、空中戦、地上戦ともに堂々たる戦いを見せたほか、ときには思い切って前に出る姿勢、ゴール前での身体を張ったプレイなどでチームの勝利に貢献した。
岩政大樹監督も試合後の会見で、関川に関して「ポテンシャルは昌子(源)・植田(直通)と同じレベル」としつつ「以前は数試合良ければ少しミスがあっての連続だったんですけど、そこを彼自身が乗り越えた。前節の後もお伝えしましたけど、今はかなりのレベルの選手になっていると思います。彼にしかない良さも出してくれていますし、これだけ安定してパフォーマンスを見せてくれれば。22歳ですからね。大卒1年目の僕の記憶をたどれば、かなり完成度が高いなと思います」と大絶賛するほどだ。

そんな関川が試合後のインタビューに応じた。最近はピッチで自信に満ち溢れたプレイを披露してくれている彼だが、その理由について次のように明かしている。

「自分が前に出たら植田くんがカバーしてくれるので、やっぱりそこはすごく頼もしい。それが自分が精神的に強くいける理由なのかなと思います。試合に出ると、まずサッカー選手としての生きがいを感じますし、勝つことでさらにまた生きがいを感じます。どんどん勝っていくことで自信もついてきますし、そういうのがいい循環になっています」

植田とのCBコンビで無失点勝利が続いているが、今季はスタメンから外れる時期もあった。ただ、それも自身にとっていい教訓となっているようだ。

「まだ組んで試合数は少ないですけど……。植田くんから学ぶものもあるし、源くんから学ぶものもあるし、そういうのを自分の中で吸収してやれているんじゃないかなと思います。(スタメンから外れた時期は)一日一日の練習を大事にしていました。2人(植田と昌子)は自分のできないことを普通にやる人たちなので、そういう人たちから見て学ばないと、鹿島のCBとしては試合に出られない。いい期間だったかなと思います。上がいると自分の目指す場所がはっきりしますし、みなさんが思っている以上に、自分の中で2人(植田と昌子)が帰ってきてくれた意味はでかい」

さらに、日本代表に関して「僕は鹿島のために戦っているので……。別に、代表とか海外とかより『鹿島のために』という思いが強いです。全然、そこまでの欲はない」と語った関川。ただ、この活躍を続けていけば、その先は自ずと切り拓けるだろう。多くの名CBを産んできた鹿島の顔となる日も近いか。今後の成長とさらなる飛躍に期待だ。

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