“元祖フロントスリー”も完全解体へ リヴァプールがフィルミーノ、ミルナーら4選手の退団を正式に発表

ビッグイヤーを掲げるミルナー photo/Getty Images

サラー、フィルミーノ、マネのトリオは猛威をふるった

リヴァプールは17日、クラブの公式サイトにて契約満了にともなってロベルト・フィルミーノ、ジェイムズ・ミルナー、アレックス・オックスレイド・チェンバレン、ナビ・ケイタの4名が今季終了とともに退団することを発表した。

フィルミーノの退団は早くからアナウンスされていたが、これによってリヴァプールの前線で一時代を築いたモハメド・サラー、フィルミーノ、サディオ・マネのトリオは完全解体となる。プレミアリーグに優れた3トップは数あれど、フィルミーノの献身性、マネのスピード、サラーの決定力が三位一体でハマった破壊力は類を見ないものだった。2018-19シーズンのCL制覇、翌年のプレミアリーグ制覇に大きく貢献し、「フロントスリー」といえば、この3トップを指すことも多かった。

ミルナーは2015年にマンチェスター・シティから獲得。その類まれなユーティリティ性は何度もチームを助けた。16-17シーズンには左サイドバックとしてもチームに貢献。今年4月にはプレミア史上3位となるリーグ戦610試合を達成し、フランク・ランパードの記録を抜いた。リーグを代表する鉄人MFだが、37歳と高齢であり、チームの強度を維持するためには仕方のない放出となる。ミルナー獲得には、ブライトンが興味を示しているという。

アーセナルから獲得したオックスレイド・チェンバレン、ライプツィヒから獲得したケイタは負傷も多く、主力となりきることはできなかった。クロップの求める強度の高いサッカーでは中盤にかかる負担は大きく、ここを入れ替えることはチームのエンジンを入れ替えることと同意。より強度が高く、壊れないエンジンをつくるには仕方のない人事だったといえる。

今季はやや躓いたシーズンとなったリヴァプールだが、終盤にかけて調子を上げており、来季はふたたび優勝戦線に戻ることが期待されている。功労者4名との別れを、新たなチームを作り上げるためのステップとしたい。

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