フリーで来た30歳がリヴァプールのレジェンドになるとは プロであることを見せ続けた鉄人ミルナー

ビッグイヤーを掲げるミルナー photo/Getty Images

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ガレス・バリー氏の出場記録をも超えるだろう

リヴァプールMFジェイムズ・ミルナーは、今季限りで退団することが発表されている。

2015年の夏、ミルナーはフリートランスファーでリヴァプールへやってきた。当時の指揮官であったブレンダン・ロジャーズの強い要望で獲得されたといわれるが、すでに30歳となっており、フリーでやってきたミルナーに大きな期待を抱いていたリヴァプールファンが当時どれだけいたかは疑問だ。

しかしそこからの8年間で、ミルナーはリヴァプールのレジェンドとなった。英『Daily Mail』でもコラムが寄せられており、「ミルナーは、自分がリヴァプールの象徴的な7番を任されるほどの選手ではないことを、おそらく認識していただろう。当時、多くの人がそれを疑問に思っていた。しかし、彼のしつこい性格にはぴったりで、やがて7つのトロフィーが続いた」と記している。卓越したテクニックや試合を決める決定力をもっているわけではない。しかし、ミルナーには“常にプロフェッショナルであり続ける”という最強の能力が備わっていた。
ジョーダン・ヘンダーソンは「彼は見出しにはならないが、チームの成功にとって、人々には見えない裏で起こっているすべてにとって、彼はとても重要な存在なんだ」と振り返っている。

このコメントはミルナーのピッチ上のハードワークだけでなく、ピッチ外でのふるまいも指していると思われる。同紙によれば、ミルナーの信条のひとつに「時間どおりに来たらそれは遅刻であり、言い訳は受け付けない」というものがあるそうだ。彼のフィットネス調整の細かさは異常であり、確固たるルーティンで自分自身を厳しく管理する。選手がみな音を上げるような厳しい乳酸値テストのランニングで、当時33歳のミルナーが若い22歳のジョー・ゴメスを抜き去る動画が話題になったことがあるが、このような鉄の肉体を維持するためにどれほどの努力を重ねたのか、常人には想像もできない。

そんなミルナーは、来季もプレミアリーグで挑戦し続けることが濃厚だ。ブライトンと個人合意に達していると報じられており、最高のプロフェッショナルである彼は38歳となる来季も、まだまだ必要とされている。プレミアリーグ出場試合数記録で、ミルナーの上にいるのは2人のみ。ライアン・ギグスの632試合と、ガレス・バリーの652試合だ。ミルナーは現在618試合に出場しているが、この記録を抜き去るのも時間の問題かもしれない。

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