FC東京に“頼れるアンカー”が帰ってきた! 横浜FMに惜敗も攻守両面で存在感を放った青木拓矢

青木拓矢がリーグ戦では11ヶ月ぶりにスタメン出場を果たした(写真はイメージ) photo/Getty Images

リーグ戦では11ヶ月ぶりの先発

FC東京は3日、明治安田生命J1リーグ第16節で横浜F・マリノスと対戦し、2-3で敗れた。この結果、リーグ戦では今季2度目の連敗を喫し、12位に後退している。

2位と好調な横浜FMを相手に、ディエゴ・オリヴェイラの2ゴールで一度は逆転に成功するも、その後退場者を出した影響もあり、このシーソーゲームを落としてしまったFC東京。ただ、数的不利となるまでは自分たちが試合のペースを握る時間帯も多く、収穫もあった試合なのではないか。

そんな中で、違いを見せつけていたのがこの一戦でFC東京のアンカーに入ったMF青木拓矢だ。現在33歳の青木は、昨年7月に右腓腹筋筋挫傷を負い、昨季後半戦はほぼ丸々欠場。今季もリーグ戦では3試合の出場にとどまっており、ここまでなかなか出番を得られていなかった。

しかし、リーグ戦では11ヶ月ぶりとなるスタメン出場を果たすと、73分までプレイし、攻守両面で存在感を発揮。攻撃面では、ビルドアップやカウンターの起点となり、1点目のゴールも青木の仲川への絶妙な縦パスから生まれた。守備面では、3月に日本代表に選ばれるなど今勢いに乗るMF西村拓真と、中盤に降りてポストプレイをしようとするFWアンデルソン・ロペス、横浜FMの攻撃のキーとなる2人の良さを中盤の底で見事に消した。リーグ戦で1年近くスタメン出場がなかったとは思えないプレイを見せたのだ。

そんな青木が試合後に横浜FM戦を振り返ってくれた。

ーーリーグ戦では今季初スタメンだったと思いますが……
「僕、数えたんですけど、(スタメンは)11ヶ月ぶりでした。長かったですね。ここまでようやく来れたなと思いました」

ーー前半はすぐに失点してしまいましたが、その後はすごく良かったと思います
「ピッチの中の雰囲気も良いと思っていましたけど……。ただ、ああいう失点をしていたら勝てるゲームも勝てないと思うので、ああいうのは絶対に無くさないといけないですね」

ーーカウンターやサイド攻撃、中盤でのボール奪取に関して
「ボールを取ってからの速い攻撃は、よくできていたと思います。単純に球際、1対1のところをみんなが意識して戦ったのかなと思いますね。それが良かったですし、ボールがこっちにこぼれてきていたところもあります」

ーー個人としてはどのようなことを意識してプレイしたか
「(守備面は)ある程度、後ろとコミュニケーションをとりながら、相手のFWとトップ下のところをケアしながら、というプレイを心がけていました。(攻撃面は)いつも通り。練習でやっているプレイをそのまま出しました」

ーー後半は追加点を奪えず、1人退場し、再逆転を許してしまった
「僕たちも追加点を取れるチャンスがありましたし、そういったところを決め切る、あとは守り切る。単純にそこの差が出た試合かなと思います」

ーー首位・神戸と2位・横浜FMを相手に、同じスコア(2-3)での2連敗。やはり3失点は気になるか
「神戸戦から比べると、自分たちの守備はできていたと思う。神戸戦は相手にボールをゆっくり持たせすぎてしまった部分もあるので、今日の方が自分たちの意識で守備はできたかな。同じスコアだけど、意味は違うかなと思います。ただ、負けというのは一緒なので、それを勝ちに持っていかないと、やっている意味はない。そこを勝ちに持っていけるようにとは思いますね」

やはり経験と、「練習でやっているプレイをそのまま出しました」と述べたように日々の努力は決して裏切らない。昨季の苦難を乗り越え、復活を遂げた青木の今後の活躍に注目だ。

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