13年前はケインより有望株だった? U-17欧州選手権でMVP獲ったイングランド大型FWの今

クリスタル・パレスでもプレイしたウィッカム photo/Getty Images

イングランド下位リーグでのプレイが続く

今から13年前の2010年、リヒテンシュタインで開催されたU-17欧州選手権にて大会MVPを獲得したプレイヤーを覚えているだろうか。

当時はU-17イングランド代表が決勝でU-17スペイン代表を2-1で撃破して優勝を飾っており、大会MVPにはそのイングランドよりFWコナー・ウィッカムが選出された。

ウィッカムは準決勝のU-17フランス代表戦で2ゴール、決勝のスペイン戦でも決勝ゴールを記録しており、当時イプスウィッチ・タウンに在籍していたウィッカムには大きな注目が集まった。

翌年にはサンダーランドへ移籍してプレミアリーグデビューを果たし、2015年からはクリスタル・パレスでプレイ。プレミアリーグでの経験は豊富な選手だ。

しかし、ウィッカムは30歳になった今もA代表からは声がかかっていない。クリスタル・パレス在籍時は怪我にも苦しみ、2021年には退団。その後はイングランド3部のMKドンズ、フォレスト・グリーン・ローヴァーズでのプレイを経て、今冬からは2部のカーディフでプレイしていた。

そのカーディフも今夏で退団となり、ウィッカムは再びフリーとなる。アンダー世代での成功はプロでの活躍を保証するものではないが、プレミア通算120試合で19ゴールのみとウィッカムの成績は寂しい。189cmのサイズを誇る器用な大型ストライカーとして期待は大きかったが、伸び悩んだ印象だ。

当時のU-17欧州選手権優勝メンバーには、同じく伸び悩んだMFロス・バークリー、FWサイード・ベラヒーノ、GKジャック・バトランド、現在はエヴァートンで奮闘するDFコナー・コーディらがいる。また、ウィッカムはケインと同じ1993年生まれの選手でもある。10代での期待度はケインにも負けないものがあったかもしれない。

当時のU-17欧州選手権優勝メンバーからA代表の主力となっている者は少なく、プロの厳しさが分かる結果だ。ウィッカムも次なる移籍先を探す必要があり、30歳でのキャリアは予想したものとは異なっている。

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