PKは思い切り蹴るか、コース狙いどちらがいい? 元名手は「プロとして12ヤードの距離から枠に飛ばないなんて……」

PKは日本代表の課題でもある photo/Getty Images

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グラウンダー系のボールは止められやすいとの見方も

ワールドカップ・カタール大会のベスト16でクロアチア代表と対戦した日本代表は、PKの精度が話題となってしまった。PK戦では南野拓実、三笘薫、吉田麻也の3人が相手GKにストップされてしまい、決勝トーナメントを勝ち抜くうえでPKの技術を磨くことも1つの課題と言えよう。

では、どんなPKが理想的なのか。ゆったりとした助走から相手GKの逆を突くコントロール重視のPKを蹴る選手もいれば、勢いのあるボールを蹴り込むキッカーもいる。

持論を述べたのは、かつてウェストハムやバーミンガムでプレイしていたジュリアン・ディックス氏だ。PKを得意にしていたディックス氏は、1度失敗したところからPKへの考え方を変えたという。
「ウェストハムにいた頃、PK戦までもつれたワトフォード戦でPKを外してしまったんだ。コースを置きにいったんだけど、ポストに当ててしまった。あの経験から自分に言い聞かせた。もう2度とコースへ置きにいくことはしないと。なるべく強いボールを蹴ろうとね。プロとして12ヤードの距離から枠に飛ばないなんてあり得ない。強いシュートを打てば、キーパーも予想しづらいし、たとえコースを当ててもセーブするのが難しい。残りのキャリアではそうしてきたんだ」(英『FourFourTwo』より)。

枠へ飛ばそうと慎重になり、ボールスピードが遅くなる選手も珍しくない。カタール大会中もグラウンダー系の低弾道キックは相手GKにセーブされやすいと指摘されており、理想はゴール中段から上隅へのキックだ。

強いボールを蹴るのは勇気が必要だが、ディックス氏の言葉通りプロの技術ならば12ヤードの距離は問題とならないはず。慎重になりすぎるよりは、豪快に蹴り込むスタイルの方が成功率は上がるか。

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