イタリア代表はマンチーニ体制のままで大丈夫なのか 36歳ボヌッチの起用など代表選考には疑問も

ネーションズリーグは3位で終えたイタリア代表 photo/Getty Images

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EURO2020制覇の功績は大きすぎるが……

イタリアサッカー界は代表監督のロベルト・マンチーニをどう評価すべきなのだろうか。

最大の功績はEURO2020制覇だ。2018年の5月に就任したマンチーニは、ワールドカップ・ロシア大会出場権を逃したチームを再建すべく積極的に若手を起用し、30試合以上無敗を維持するなどEURO2020制覇までパーフェクトに近い形で駆け抜けた。

しかし、昨年のワールドカップ・カタール大会の出場権は逃してしまった。また、今月行われたネーションズリーグでは準決勝でスペイン代表に1-2で敗北。3位決定戦のオランダ戦は3-2で制したが、最高の結果とはならなかった。
若手の積極起用など代表の立て直し術は見事だったが、その一方で一部のメンバーにこだわりすぎているのではとの意見もある。今回のネーションズリーグではベテランのユヴェントスDFレオナルド・ボヌッチを招集しており、前述の準決勝・スペイン戦でも先発起用している。しかし、36歳を迎えているボヌッチはピークを過ぎたとの見方もある。長らくイタリアを支えてきた名手ではあるものの、マンチーニのこだわりが強すぎたか。

今季のセリエAを見ると、2位に入ったラツィオにはDFアレッシオ・ロマニョーリ(28)、191cmの大型DFニコロ・カザーレ(25)らチームの上位進出に貢献したセンターバックもいたが、マンチーニは招集していない。

前線では相変わらずのベテランFWチーロ・インモービレを先発起用し、相棒には5大リーグを離れてトルコのガラタサライへ向かったFWニコロ・ザニオーロを先発させている。ザニオーロは2018年9月にマンチーニがA代表デビューさせた選手で、当時はセリエAでのプレイを経験していない若手の招集とあって話題を呼んだ。マンチーニお気に入りの1人ではあるが、スペイン戦での先発抜擢は正しかったのだろうか。

次回のワールドカップ2026年大会は出場国が48に拡大するとはいえ、安心はできない。3大会続けての予選敗退は許されず、マンチーニに託していくべきかはEURO2024への戦いを見ながら慎重に決めていくべきかもしれない。

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