ミランも偽SB導入、1対1に強いタレントも揃った スクデット奪還目指すミランは危険な存在に

開幕2連勝を飾ったミラン photo/Getty Images

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ミランの攻撃は読みづらいものに

セリエA開幕節のボローニャ戦に続き、第2節のトリノ戦も4-1で快勝を収めたミラン。新戦力のFWクリスティアン・プリシッチが2試合連続ゴールを決めるなど充実の勝利となったが、伊『Gazzetta dello Sport』もその戦い方を絶賛する。

同メディアが1つの注目ポイントに挙げたのは、サイドバックが中へ絞ってプレイする形だ。ジョゼップ・グアルディオラ率いるマンチェスター・シティを中心にサイドバックを内に絞らせるパターンも一般的となってきたが、ミランを指揮するステファノ・ピオリもそれを実践している。まだ完璧にフィットしているわけではないが、新たな試みも悪くない。

特に左の超攻撃型SBテオ・エルナンデスは攻撃面で目立っており、ピオリの戦いに欠かせぬ存在となっている。トリノ戦では果敢なオーバーラップから得点も奪っており、現代最強クラスの攻撃型SBと言える。
そのサイドバックの動きに合わせ、中盤の新戦力であるMFルーベン・ロフタス・チークとタイアニ・ラインデルスも前線へ顔を出してくる。これで攻撃に厚みが生まれており、同メディアは守備側がミランの攻撃を読みづらい状況が生まれているとピオリの戦術を称える。

また、1対1に強い選手が揃っているのも特長的だ。中盤からボールを運べるロフタス・チークも1対1には強く、両サイドのプリシッチとラファエル・レオンも相手DFを確実に剥がす必殺のドリブルを備える。特に左のレオンは今のセリエAでトップクラスのドリブラーだ。

さらにベンチにはビジャレアルから獲得したサミュエル・チュクウェゼも控えており、右サイドから仕掛けるチュクウェゼも突破力は抜群だ。プリシッチとは異なる強みを右サイドにもたらしてくれる。

そんな攻撃的な選手たちを最前線でまとめるのがベテランFWオリヴィエ・ジルーであり、ジルーに縦パスを当てたところから攻撃が一気に加速するパターンは見る者を魅了する。前線にはザルツブルクからFWノア・オカフォーも獲得しており、ジルーに代わるオプションも用意済みだ。ミラン攻撃陣はなかなかに脅威だ。

次節はローマとの一戦だが、ミラン攻撃陣はここでも爆発するのか。今のミランの攻撃を初見で止めるのは難しいミッションだろう。

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