超マネーパワー見せつけるサウジアラビアはまだ欧州の脅威ではない? UEFA会長は「中国でも同様のアプローチが」

アル・イテハドではベンゼマがスーパースターに photo/Getty Images

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サウジアラビアの勢いは一時的なものなのか

今冬のFWクリスティアーノ・ロナウドのアル・ナスル移籍に始まり、今夏もFWネイマールがアル・ヒラル、FWカリム・ベンゼマがアル・イテハドへ向かったりと、怒涛の札束攻勢を見せたサウジアラビアは今後どうなっていくのだろうか。

今後もスター選手獲得路線はしばらく続くと予想され、一部ではサウジアラビアのクラブを欧州CLに参加させるなんて仰天案まで噂されている。サウジアラビア勢のマネーパワーが欧州サッカー界を中心とする縮図を変えてしまう可能性もゼロではないだろう。

ただ、UEFAのアレクサンダー・チェフェリン会長はサウジアラビアの動きを脅威とは感じていないようだ。同会長は中国スーパーリーグのかつての勢いに似たものを感じているようで、冷静に現状を見ている。
「脅威ではない。中国でも同様のアプローチが見られた。彼らはキャリアの終わりに近い選手に大金を提示し、選手を買い取った。しかし中国サッカーは発展せず、その後ワールドカップの出場権を得ることもできなかった。これは正しいやり方ではないんだ。彼らは選手とコーチの育成に取り組むべきだが、それは私の問題ではないからね」(仏『L’Equipe』より)。

中国もMFオスカルやFWカルロス・テベスら欧州で活躍するスター選手を次々と獲得したが、長くは続かなかった。財政難に陥ったクラブが多数出たことも原因ではあるが、サウジアラビアのクラブが欧州のスター選手たちにとって魅力的な行き先であり続けられるかはまだ分からない。生活スタイルや文化の違いなど、乗り越える課題もあるだろう。

果たしてサウジアラビアのサウジ・プロフェッショナルリーグはどう変わっていくのか。チェフェリン会長はまだ問題なしと考えているようだが、数年後にサッカー界がどのような構図になっているのか予想は難しい。

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