カテナチオらしい最後の守備ユニット? イタリア支えた“BBC”への称賛

ユヴェントスを支えてきたボヌッチとキエッリーニ photo/Getty Images

1つの時代の終わり

今月1日、ユヴェントスで構想外となっていたDFレオナルド・ボヌッチがドイツのウニオン・ベルリンへ移籍した。

ボヌッチはイタリア国内でプレイを続けてきた名DFではあるが、36歳にして初の国外挑戦へ踏み切ることとなった。

伊『Gazzetta dello Sport』は、1つの時代の終わりとボヌッチ退団を取り上げている。というのも、2010年代のユヴェントスを後方から支えた『守備版BBC』が全員イタリアを去ったからだ。

守備版BBCとは、アンドレア・バルザッリ、ボヌッチ、ジョルジョ・キエッリーニで構成されていた3バックのことだ。ユヴェントスのセリエA支配には欠かせないトリオであり、その背後に構える絶対守護神ジャンルイジ・ブッフォンとの守備ユニットはクラブに大きな成功をもたらした。

ただ、今夏にはボヌッチがユヴェントスを退団し、パルマでプレイを続けていたブッフォンも45歳で現役を退く決断を下した。バルザッリもすでに現役を引退しており、39歳のキエッリーニは昨夏にアメリカのロサンゼルスFCへと移籍している。

この4人はイタリア代表の最終ラインも束ね、EURO2012では準優勝の成績も残した。現在もイタリア代表には優秀なDFがいるものの、同メディアはBBCとブッフォンの組み合わせをイタリアらしい最後の守備ユニットだったと振り返っている。

現代では後方からの組み立てなど、DFに求められるものは多い。その点バルザッリやキエッリーニ、ブッフォンはそこまで器用なタイプではなかったかもしれないが、イタリアらしいカテナオチオの伝統を感じる守備ユニットではあった。今後のアズーリにこうした守備ユニットは誕生しないかもしれない。

派手さはなくとも、守備のスペシャリストとして堅実にピッチをカバーする守備版BBCのファンだった人も多いだろう。

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