伊東!上田!浅野!田中も! 驚きの“4発“でドイツに圧勝 終始ペース握り日本が圧倒
先制点を挙げた伊東 photo/Getty Images
システム変更のテストまでできた
ドイツ代表との親善試合に臨んだ日本代表。EURO2024のホスト国でありながら、カタールW杯以降も結果が出ないドイツ代表との再戦に注目が集まった。
立ち上がりから激しく前線でプレッシャーをかける日本。自陣でもボールを簡単に蹴り出さずキープする意思が見え、強豪ドイツ相手にハイプレスとポゼッションで対抗しようという方向性が序盤からしっかりと示されていた。
9分にはコーナーキックから遠藤がファーストシュートを放つ。そして11分、菅原の低いクロスに対しニアへ飛び込んだ伊東が合わせ、日本が先制点を奪った。
先制後もコンパクトな陣形を保ち、要所でボールを奪いチャンスにつなげようとする日本。しかし19分、ギュンドアンからヴィルツとつないだボールを最後はサネにフィニッシュされ、スコアは1-1となる。
22分にはまたも試合が動く。冨安のフィードから右へ展開すると、菅原のクロスに中へ入った伊東が触れ、最後は上田が速いボールを冷静に当ててフィニッシュ。日本が追加点を挙げてドイツを突き放す。
立て続けに得点が生まれ、再びリードを得た日本はコンパクトなブロックを敷き、奪ったところでカウンターという戦い方に移行。連動した守備でボールを奪うと、サイドへの長いボールも効果的に散らした。ときおりドイツに突破を許しクロスが入るものの決定的な形は作らせず、要所で厳しいプレスをかけてチャンスをつくる。40分には高い位置でボールを奪い、上田がGKと1対1となるが、これはテア・シュテーゲンに弾かれた。
45分にはカウンターを受け、長い距離をサネにドリブルされるが、最後は冨安がスライディングでカバーし事なきを得る。前半は日本がリードを保ったまま2-1で折り返した。
後半立ち上がり、テア・シュテーゲンのキックミスを拾った伊東がさっそくシュート。たびたびビルドアップのミスを突きながらカウンターを発動し、ドイツゴールを脅かす。
後半に入ってから3バックの陣形にシフトし、守備では5バック気味にスペースを埋めていた日本は、58分に浅野と谷口を投入。一方、攻勢に転じたいドイツはボールを回すもののゴール前にボールを運ぶことができず、チャンスにつながらない。ハンジ・フリック監督は63分にゴセンス、グロスを投入し攻撃の改善を図った。
ドイツは左サイドに入ったゴセンスが再三ラインの裏を狙うものの、伊東の懸命な守備もあり決定機には至らない。70分にはロングカウンターから日本にチャンス到来。浅野がラインの裏をとり抜け出すも、右足のフィニッシュはテア・シュテーゲンに防がれた。
追いかけるドイツはベテランのミュラーも投入し攻勢に出る。日本は74分に久保、田中を投入。84分には橋岡、堂安も投入された。終盤はサイドを起点にクロスを送り込み得点を狙うドイツに対し、日本は両サイドに伊藤、橋岡と高さのあるDFを配置して対抗する。
執拗にボールをゴール前へ送り込むドイツに対し、我慢を強いられる日本。しかしドイツは決定的な打開をすることができない。すると89分、久保が高い位置でボールを奪うとそのまま持ち上がる。GKと正対するが、中を上がってきた浅野を見ていた久保は冷静にボールを渡し、浅野がこれを蹴り込んで3点目を奪取する。
しかし試合はこれで終わらなかった。スローインからサイドの久保へボールが渡ると、久保はスルスルと持ち上がって中央へクロス。上がっていた田中が頭で合わせ、決定的な4点目。複数得点を挙げながら、システム変更まで試す盤石の展開で、ドイツから4点を奪ったサムライブルーが堂々の勝利を収めた。
[スコア]
日本 4-1 ドイツ
日本
伊東純也(11分)、上田綺世(22分)、浅野拓磨(89分)、田中碧(90+2分)
ドイツ
サネ(19分)
日本
大迫敬介、伊藤洋輝、冨安健洋、板倉滉、菅原由勢(→橋岡大樹 84分)、遠藤航、守田英正(→田中碧 74分)、鎌田大地(→谷口彰悟 58分)、三笘薫(→堂安律 84分)、伊東純也(→久保建英 74分)、上田綺世(→浅野拓磨 58分)
ドイツ
マルク・アンドレ・テア・シュテーゲン、ニコ・シュロッターベック(→ロビン・ゴセンス 63分)、アントニオ・リュディガー、ニクラス・ズーレ、ジョシュア・キミッヒ、イルカイ・ギュンドアン、エムレ・チャン(→パスカル・グロス 63分)、フロリアン・ヴィルツ(→ユリアン・ブラント 73分)、リロイ・サネ、セルジュ・ニャブリ(→ケビン・シャーデ 81分)、カイ・ハフェルツ(→トーマス・ミュラー 73分)