名将アンチェロッティのコンバートが巧すぎる カマヴィンガのLSB、チュアメニのCB、ベリンガムのトップ下など冴え渡る采配

レアルで多くの成功を収めてきたアンチェロッティ photo/Getty Images

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選手に合わせた起用法が次々ヒットする不思議

今夏にFWカリム・ベンゼマを手放しながら、リーガ・エスパニョーラで首位を走るレアル・マドリード。

選手の頑張りはもちろんだが、称賛されるべきは名将カルロ・アンチェロッティの手腕だろう。

スペイン『MARCA』は、とにかく実験が上手い指揮官と称える。主力に怪我人が出た場合など、選手をコンバートしてカバーするのが上手いのだ。
7日に行われたリーガ・エスパニョーラ第9節のオサスナ戦では、センターバックのピースが足りなかったことから急遽MFオーレリアン・チュアメニをコンバート。結果的にはこれが当たり、チームは4-0の快勝を収めた。チュアメニ本人はセンターバックがあまり好きではないようだが、ひとまず勝ち点3をゲットできたのは大きい。

今夏ドルトムントから獲得したMFジュード・ベリンガムの起用法もそうだ。ベンゼマが退団したこともあり、アンチェロッティはこれまで使用してきた[4-3-3]から、[4-3-1-2]へとスイッチ。ベリンガムは『1』の部分にあたるトップ下を任されており、これが大ヒット。ここまで10試合で10ゴールと大暴れだ。これもアンチェロッティの起用法があればこそで、ベリンガムは一気に世界最高のMFへと進化した。

他にも中盤を本職としていたエドゥアルド・カマヴィンガに左サイドバックを任せたり、MFフェデリコ・バルベルデを右ウイングで起用して得点力を開花させるなど、就任からコンバートは当たりが続いている。

今夏もベリンガムを除けば、大型補強を展開したわけではない。それでもチームが競争力を維持できているのは、アンチェロッティの采配があるからだ。自身の哲学やシステムに固執せず、選手のベストを引き出すやり方こそアンチェロッティが成功を収めている理由か。

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