予選8試合で《32ゴール2失点》の破壊力 ポルトガルはEURO2024でフランス、イングランドに並ぶ勢力なのか

C・ロナウドも絶好調 photo/Getty Images

予選での得点数は圧倒的

予選での結果をどう評価すべきだろうか。EURO2024予選でポルトガル代表が圧巻のパフォーマンスを見せている。

ポルトガルはすでに予選通過を決めていた中、16日に行われたボスニア・ヘルツェゴビナ戦でも主力組を起用して5-0と完勝。グループJ8試合を終えて全勝と圧倒的だ。

目を引くのは得点力で、ポルトガルは8試合で32ゴール2失点の成績を残している。これは今回のEURO予選では最多の得点数で、20点台に達しているチームもスイス代表しかいない(20ゴール)。

もちろん、組み分けの難易度も考慮する必要がある。1試合平均4ゴールは驚異的だが、ポルトガルはグループJでスロバキア、ルクセンブルク、アイスランド、ボスニア・ヘルツェゴビナ、リヒテンシュタインと同居しており、いずれも格下だ。これも得点を量産できている理由ではあるだろう。

攻撃を引っ張るのは、チームトップとなる予選9ゴールを挙げるFWクリスティアーノ・ロナウドだ。これは予選全体でも得点ランク2位となる数字で、38歳を迎えた今もポルトガルを引っ張る大エースだ。

さらにアシスト数では、MFブルーノ・フェルナンデスが予選トップとなる7アシストを記録している。フェルナンデスは得点数も5ゴール奪っており、得点を奪えるMFとして今のポルトガルには欠かせない。

ディフェンス面では伸び盛りのベンフィカDFアントニオ・シウバ(19)、スポルティングCPでプレイする22歳のDFゴンサロ・イナシオといった若手センターバックコンビに加え、マンチェスター・シティの番人ルベン・ディアス、バルセロナで持ち味を発揮している超攻撃型右サイドバックのジョアン・カンセロなど、個性豊かなタレントが揃う。

中盤にはマンCのベルナルド・シウバ、今のプレミアリーグを代表する潰し屋の1人でもあるフラムMFジョアン・パリーニャ、パリ・サンジェルマンのヴィティーニャら渋い実力者が揃い、前線ではミランのエースとなったラファエル・レオン、PSGにステップアップしたゴンサロ・ラモス、レンタル移籍したバルセロナでフォームを取り戻したジョアン・フェリックスの存在も大きい。

SNS上では、「マルティネスがチームを変えた」、「ロナウドがチームを引っ張っていて、彼らはEUROを制するかもしれない」、「ポルトガルはEUROと2026年のW杯を制する準備ができている」など、実力を評価する声も多く挙がっている。

強豪と戦ってみないと真の力は分からないといった意見もあるが、昨年のワールドカップ・カタール大会終了後よりチームを指揮するロベルト・マルティネスが上手くチームをまとめているのは確かだ。前任のフェルナンド・サントスは戦い方が守備的すぎるとの見方もあったため、マルティネスへの交代は正しい判断だったのだろう。

果たしてEURO2024本大会でもポルトガルの攻撃は爆発するのか。予選はまだ2試合残っており、40ゴール奪って本大会へ向かうシナリオもあり得るかもしれない。

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