“32歳”でのドイツ代表デビューから一気に中盤の主役へ? グロスが魅せるギュンドアン、キミッヒとの可能性

ドイツ代表でも存在感強めるグロス photo/Getty Images

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EURO2024へアピール続く

現在ブライトンを指揮するロベルト・デ・ゼルビは、多くの選手を進化させてきた。その指導で大きく成長した選手の1人にMFパスカル・グロスが挙げられる。

これまでカールスルーエやインゴルシュタットなどドイツ国内でプレイしてきたグロスは、お世辞にもエリートタイプと呼べる選手ではなかった。それは2017年に移籍したブライトンでもしばらくは変わらなかったが、グレアム・ポッター、デ・ゼルビの指導を受ける中でチームとともに成長。32歳にして、今年9月にドイツ代表デビューを果たした。

32歳での代表デビューはかなり遅咲きな方だが、早くもドイツにとって貴重な戦力になりつつある。今月の親善試合ではアメリカ戦に71分、続くメキシコ戦に45分間出場しており、ボランチの一角としてきっちりアピールしている。
今のドイツは指揮官もハンジ・フリックからユリアン・ナーゲルスマンに交代するなど混乱した状態にあり、ボランチは少しピースが不足しているポジションもある。これがグロスの登場でこれが変わるかもしれない。

今回の親善試合ではバルセロナMFイルカイ・ギュンドアンとコンビを組んでおり、両者とも中盤から攻撃を組み立てられる。グロスもそのあたりはデ・ゼルビの下で学んでおり、中盤での繋ぎは指導で大きく伸びたポイントだ。

ボランチには、今回の代表戦を欠場したバイエルンMFジョシュア・キミッヒもいる。キミッヒをスタメンから外す案は存在しないが、キミッヒ、グロス、ギュンドアンはゲームメイカーとして計算できる。そこにバイエルンMFレオン・ゴレツカもいるため、グロスの成長で中盤問題は解決へ向かうかもしれない。良い策かは別だが、キミッヒを人材不足の右サイドバックへ回すプランも検討できる。

今月の代表戦でアピールできたグロスはEURO2024への切符を掴めるのか。ドイツ代表でのプレイは本人も想像していなかったかもしれないが、今大きなチャンスが巡ってきている。

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