得点が少なすぎて面白くない? “18チーム制”に移行した仏のリーグ・アンに起きる異変

今季は地味なゲームも目立つリーグ・アン photo/Getty Images

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守備的なスタンスを取るチームが増えたとの見方も

先週フランスのリーグ・アン第12節では、少し珍しい現象が起きていた。行われた8試合のうち、複数得点を決めたチームが2つしか出なかったのだ。

その2チームとは、ナントを3-1で撃破したメスと、スタッド・ランスを3-0で撃破したパリ・サンジェルマンの2チームだ。それ以外のカードは何とも渋いゲームばかりだったのだ。

モンペリエVSニース、ル・アーヴルVSモナコはスコアレスドロー、RCランスVSマルセイユは1-0でランスが勝利、クレルモンVSロリアンは1-0でクレルモンが勝利、レンヌVSリヨンは1-0でリヨンが勝利、リールVSトゥールーズは1-1のドローだ。
似たような現象はその1つ前の第11節でも起きていて、その週は3試合もスコアレスドローのゲームがあった。ゴールだけがサッカーではないが、リーグ全体の得点数が少なすぎるのも問題だ。

『Get France Football』もリーグ・アンの魅力が低下しかねないと警戒しているが、得点減少の理由の1つに挙げられているのが『18チーム制への移行』だ。

過去のリーグ・アンは20チームで構成されていたが、今季より18チームに減らしている。たった2チームではあるが、思った以上に影響は大きいのかもしれない。

というのも、チーム数が減ったことで競争力が高まり、降格の危険度が増したとも考えられるのだ。実際、降格プレイオフ圏となる16位に現在位置しているロリアンと、6位RCランスの勝ち点差は5ポイントしか開いていない。RCランスはあと1つ順位を上げれば欧州カップ戦出場圏内に入れるが、それと同時に降格圏のことも考えなければならない。

こうした事情から、失点を過度に恐れるチームが増えたのではと同メディアは分析している。守備的なスタンスを取るチームが増えたことで、得点が決まりにくくなったとの見方だ。

まだ前半戦の段階ではあるが、この傾向が続く場合はリーグの人気を心配する必要が出てくるかもしれない。

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