ベルギー時代は三笘以上の注目度 母国ドイツに向かった27歳のウンダブが目指す“2度目”の大ブレイク

シュツットガルトでプレイするウンダブ photo/Getty Images

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ブライトンでは苦しんだが……

今季序盤より驚きのペースで勝ち点を稼ぎ、現在ブンデスリーガで3位につけているシュツットガルト。その最大の原動力となったのがギニア代表のFWセール・ギラシで、開幕から15ゴールと大暴れだ。

ただ、前線で躍動しているのはギラシだけではない。着実に調子を上げてきたのは、今夏にブライトンからレンタルで加わったドイツ人FWデニス・ウンダブだ。

ウンダブといえば、現在ブライトンで活躍する日本代表FW三笘薫とともにベルギーのロイヤル・ユニオン・サン・ジロワーズで大ブレイクしたストライカーだ。
2021-22シーズンにはベルギー1部リーグで26ゴール12アシストと圧巻の活躍を披露し、その活躍からブライトンに引き抜かれた。この時点では三笘よりも注目度は上だったかもしれないが、ウンダブはブライトンで失速した。思うように数字を残せず、ベルギー時代の得点力を発揮できなかったのだ。

しかし、母国ドイツへ戻った今季のウンダブは一味違う。9月30日のケルン戦で今季初得点を決めると、そこから一気にペースアップ。先日のフランクフルト戦でも2ゴールを挙げてチームの勝利に貢献しており、今季は早くも7ゴールを奪っている。

これまでドイツの3部など下のカテゴリーでプレイしてきた苦労人のウンダブにとって、ドイツ1部での活躍には特別な思いもあるだろう。27歳のウンダブはドイツ代表でのプレイ歴もゼロだが、ブンデスリーガ公式はここからの代表デビューも十分にあり得ると見る。

「遅咲きのウンダブは失われた時間を取り戻しており、目標はEURO2024でのドイツ代表招集だろう。ウンダブが夏にドイツへ帰国したのは、EUROに母国を代表して出場したいという彼の願望もあった。これまで代表でプレイしたことはなく、ユースレベルでもプレイ経験のないないウンダブだが、今はサッカー選手としてピークの状態にある。海外でプレイする場合はドイツ代表監督の目に留まりにくいところもあるかもしれない。ブンデスリーガでプレイし、そこで得点を決めることが招集リストに入る最短ルートなのだ」

現在のドイツはセンターフォワードの陣容が手薄で、昨年のワールドカップ・カタール大会の際にもウンダブ招集案が浮上していた。しかし、苦しんでいるとはいえドイツは強豪だ。ベルギーリーグで得点を量産しても、アピールには不十分だったのだろう。未だドイツ代表でのプレイは実現していない。このままブンデスリーガで得点を量産できれば招集の可能性も出てきそうだが、ウンダブはEURO2024に乗り込めるのか。

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