“1750万ユーロ”で加入したアカンジが示す可能性 CB、SBに加え新たな役割に挑戦する超万能DFへの道

2022年の夏に加入したアカンジ photo/Getty Images

過小評価されているDF

昨年の夏にドルトムントからマンチェスター・シティに加入したスイス代表DFマヌエル・アカンジ(28)。

2022年夏から加入したのはFWアーリング・ハーランド、FWフリアン・アルバレス、GKシュテファン・オルテガ、MFカルヴィン・フィリプスらのメンバーだ。FAカップで第2GKとは思えない活躍を見せたオルテガや、すぐに主力となったハーランドやアルバレスも1年目とは思えない活躍を見せたが、それに負けないくらいの存在感をアカンジは見せた。

CBだけではなくSBもこなすアカンジはすぐにチームにフィットし、昨シーズンは公式戦48試合に出場し1ゴール1アシストをマーク。3冠に大きく貢献した選手の1人であるアカンジを1750万ユーロ(約28億円)という金額で獲得できたことはシティにとって間違いなく大きい。

今シーズンも安定して出場時間を確保し、昨シーズンにDFジョン・ストーンズが見せた偽CBの役割にも挑戦しているアカンジ。英『Manchester Evening News』は、加入当初、ペップ・グアルディオラからの信頼はあったものの、シティサポーターに完全に認められるまで時間のかかったMFイルカイ・ギュンドアンのようにアカンジも重要な選手になる可能性があると伝えている。

「マヌエル・アカンジはギュンドアンほど進化することはないだろうが、同じブンデスリーガから加入した仲間と同じ道を歩んでいるようだ。アカンジは昨夏、比較的安価な移籍金で加入し期待は低かった。しかし彼の多才さは、これまでプレイしてきたポジションでの強さの表れとはまだ見られていない」

「アカンジは最高のCBでも、最高の左SBでも右SBとも見なされておらず、今ではジョン・ストーンズがディフェンスと中盤の間のハイブリッドな役割にもたらすスキルの二番煎じのように思われている。しかし、アカンジが昨シーズンのいくつかのビッグゲームでアイメリック・ラポルトとカイル・ウォーカーからポジションを奪ったことや、CB、SBだけではなく守備的MFの3つの役割をこなしていることを忘れてはいけない」

ギュンドアンも当初、ダビド・シルバやケビン・デ・ブライネの代役というポジションではあったが、着実に進化をし、昨シーズン3冠を達成したシティのキャプテンにまで上り詰めた。

ストーンズやルベン・ディアス、ネイサン・アケ、ヨシュコ・グヴァルディオルといった世界最高のDF陣を擁するシティ。しかし偽CBまでアカンジが完璧にこなせるようになれば、チームに欠かせない存在となることができるだろう。

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