ファン・デル・サール破ったFK、レンジャーズ戦のボレーショット セルティックが振り返る中村俊輔《5つの魔法》

セルティックのレジェンドである中村俊輔 photo/Getty Images

セルティックでの記憶は永遠

17日にニッパツ三ツ沢球技場で行われた中村俊輔の引退試合。これに注目していたのは日本のサッカーファンだけではなく、中村が所属したセルティックも同じだ。

セルティック公式は中村の引退試合に合わせ、セルティック時代の『魔法の瞬間BEST5』と題した特集を組んでいる。

これは中村が魔法をかけた瞬間を振り返ったものだが、1つ目は何と言っても2006年9月のCLマンチェスター・ユナイテッド戦だ。当時のセルティックは中村の直接フリーキックでマンUを撃破し、決勝トーナメントに進んでいる。今のセルティックがグループステージで大苦戦していることを考えると、中村がいた当時のセルティックがいかに特別なチームだったかが分かってくる。

「誰もがこの瞬間とこの試合を覚えているだろう。中村俊輔が右寄り30ヤードから完璧なフリーキックを蹴り、ボールはエドウィン・ファン・デル・サールが守るゴール上隅に突き刺さった」

セルティック公式は当時の興奮をこのように振り返っている。あのフリーキックはまさに魔法の左と呼ぶにふさわしい。

2つ目は、ハットトリックを決めた2006年のダンディー・ユナイテッド戦だ。1点を先制される展開だったが、セットプレイの流れから中村が決めた1点目からチームは一気にペースアップ。その後も中村らしい華麗な左足での得点が続き、チームを4-1の勝利に導いている。

3つ目は、同じく同年2006年のダンディー・ユナイテッド戦だ。このゲームは2点を先行されたが、中村のフリーキックに味方が合わせて1点を返すと、後半に中村が芸術的なループシュートを披露。美しい弧を描いたボールはGKの頭上を抜け、ゴールに収まった。こちらも中村らしい一撃で、同サイトも「息をのむような瞬間だった」と振り返る。

4つ目は、リーグタイトルがかかっていた2007年4月のキルマーノック戦だ。1-1で迎えた終盤、右サイド寄りでフリーキックを得ると、キッカーは中村。ファーへ蹴ったボールに相手GKは反応できず、勝利を決定づけるゴールとなった。

最後の5つ目は、中村のキャリアの中でも1、2を争う一撃と言える2008年のレンジャーズ戦で決めた左足ボレーショットだ。国内最大のライバルであるレンジャーズ相手に、中村はゴールまで40ヤードの距離からハーフバウンドしたボールを左足一閃。ボールにはドライブがかかり、ゴールネットに突き刺さった。

改めてセルティック時代のゴールを振り返ると、やはり左足の精度は特別だ。セルティックのサポーターも魔法の左を忘れないはずで、マンU戦のフリーキックを筆頭に長く語り継がれていくことだろう。

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