マフレズの穴を埋める選手となれるか ペップ・シティの新たな武器となるノルウェーの “小さな魔法使い”

若手注目株であるボブ photo/Getty Images

定位置確保を狙う

FAカップ3回戦のハダースフィールド戦で印象的なパフォーマンスを見せたのがノルウェー代表FWオスカー・ボブ(20)だ。

5-0でマンチェスター・シティが勝利したこの試合は2得点のMFフィル・フォーデンや復帰を果たしたMFケビン・デ・ブライネ、FWジェレミー・ドクに注目が集まったが、ボブも素晴らしいパフォーマンスを見せた。

MFベルナルド・シウバがメンバー外だったこともあり、右ウイングとしてスタメン出場を果たしたボブ。CLでは得点もマークしており、少しずつ頭角を現してきたボブは、この試合でも存在感を発揮。持ち味であるドリブル突破はもちろん、フォーデンやリコ・ルイスとの連携でも素晴らしいパフォーマンスを見せた。

チームの5点目となった右サイドを外回りで上がってきたデ・ブライネへのパスはタイミング、スピード共に完璧であり、トップレベルの選手とも連携が取れることをアピールした。ドリブルもでき、難しいパスも通すことのできるボブのプレイは、昨夏に移籍したFWリヤド・マフレズの穴を埋める選手へと成長する期待感を抱かせた。

卓越したテクニックだけではなく、20歳らしからぬ落ち着きも見せていたボブ。サッカーのキャリアをスタートさせたノルウェーのオスロに本拠を置くリンで、ボブを指導したミカル・アーセルド氏は「私たちは彼のことを小さな魔法使いと呼んでいた。なぜなら、彼には人を手玉に取る能力があったからだ」(英『Manchester Evening News』より)と、当時のボブの印象を語っている。

ボブは2019年にマンチェスター・シティEDSに加入し、昨年の9月にトップチームデビューを飾った。しかし同氏はボブが15歳か16歳の時にノルウェーのトップリーグに入れていたら、マルティン・ウーデゴーと同じ印象を与えていただろうとも話しており、当時からボブの持つ才能がいかに凄かったかが分かる。

右ウイングにはベルナルド・シウバ、フォーデンといった選手がいるため、ボブが定位置を確保するのは簡単なことではない。しかし、指揮官ペップ・グアルディオラの信頼も少しずつ獲得しているボブがシティの新たな武器になる日もそう遠くはないだろう。

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