なでしこジャパン、パリ五輪アジア最終予選１stレグはドロー　次戦ホーム、勝利で五輪出場決定

2024年02月25日(日) 12時00分配信

日本はアウェイでドローに持ち込んだ photo/Getty Images

最終予選の第一戦は死闘となった

パリ五輪アジア最終予選が始まったなでしこジャパン。五輪出場の切符が得られるのは、ホーム＆アウェイの2試合で合計得点数の多いチームとなる。

FIFAランキング8位の日本の対戦相手は同ランキング9位の北朝鮮で、試合前から激闘が予想された。しかも1stレグは、アウェイ扱いで中立国のサウジアラビア開催となった。暑さの中で行う中東の試合は波乱が起きやすいといわれる。

前半は日本がボールを保持する時間が続くも、連動した動きが乏しく、攻め手を欠いたパス回しが目立った。チャンスらしいチャンスといえば、2回ほど。前半1分、キックオフ直後のロングパスから抜け出して獲得した左からのコーナーキック。ボランチの熊谷紗季がペナルティエリア内で頭であわせ、右ポストをわずかに外した。もう一つは前半41分、右サイドを抜け出したMF藤野あおばがクロスを上げ、そのこぼれ球をFW田中美南が左足でシュート。これは惜しくも、相手GKが左足一本でブロックするファインプレイで得点ならなかった。

しかし日本のピンチも、北朝鮮のカウンターから相手FWの9番のミドルシュートが枠内に飛び、GK山下杏也加が左手一本で弾いたシーンのみ。戦前の予想通り、互角の内容で折り返す。

後半は一転して北朝鮮ペース。日本陣地深くに放り込むロングボールやアーリークロスを多用し、それを跳ね返すことに手を焼く状況が続く。

日本は、過酷な移動や暑さの影響からか、後半13分には得点能力の高いFW植木理子をあきらめ、MF中嶋淑乃に交代。北朝鮮の勢いを跳ね返し続ける中、いっときはボールを握り、北朝鮮陣地に押し返すもチャンスは全く作れず。

その後、日本は流れを変えるためにクーリングタイムを機にMF熊谷からＭＦ谷川萌々子、MF長野風花からMF清家貴子に交代。一進一退の状況が続く中で、司令塔の長谷川唯が果敢に空いた右サイドや左サイドにパスを送りチャンスを広げるも、最後まで相手の守備を崩せず、スコアレスドローで試合を終えた。

相手も死に物狂いで挑んでくる最終予選。暑さや長距離移動なども相まって過酷な90分だったことは間違いない。それを踏まえ、引き分けという結果は悪くなかったと言っていいのではないだろうか。

中3日で行われるホーム、国立開催の2ndrレグは勝利が必要となる。躍動するなでしこの姿に期待したい。