[西岡明彦]3強混戦のプレミア、カギを握るのはトッテナム!?

ヴィラに4-0と圧勝したスパーズ photo/Getty Images

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プレミア最強ガイド #112

 アーセナル、リヴァプール、マンチェスター・シティの3強によるプレミアリーグの優勝争いは毎週順位が入れ替わるスリリングな展開が続いています。そんなタイトルレースの鍵を握るのが暫定5位につけているトッテナムではないでしょうか。4月にマンチェスター・シティとアーセナル、5月にリヴァプール、3強すべてとの試合を残している彼らは新体制で迎えた今季に進化を続けています。

 今月10日に行われた4位アストン・ヴィラとのチャンピオンズリーグ出場権を争うライバル直接対決は4-0でスパーズの快勝に終わりました。敵将ウナイ・エメリ監督は5バックを採用し自陣のスペースを消そうとプランしたものの、スパーズの攻撃力は抑えきれませんでした。ソン・フンミン、ブレナン・ジョンソン、ジェイムズ・マディソン、デヤン・クルセフスキといった攻撃陣の攻守に渡るアグレッシブなプレイスタイルはトップ3と比較しても全く遜色ないと感じた圧倒的な試合でした。

 横浜F・マリノスやセルティックで攻撃手腕を評価されたアンジェ・ポステコグルー監督はクラブが持つ堅守速攻スタイルを短期間で改革、ヴィラ戦でのボール保持率が69%もあったようにゲームをコントロールすることが強みとなりました。ヴィラ戦後の指揮官は「前半は相手のアグレッシブなプレスに少し苦労したが、このまま継続すればチャンスは来るとハーフタイムに選手たちに伝えていた。今のフットボールを90分続けられたら、我々を止められるチームは少ないだろう。残り11試合、決死の勝負を続けていくつもりだ」と語りました。
 上位チームで欧州カップやFA杯の試合予定がなくプレミアリーグに専念できるのはトッテナムだけ。また、マンチェスター・シティのGKエデルソン、アーセナルのMFガブリエウ・マルティネッリなど主力に負傷者が出ているライバルクラブに比べると大きな戦力ダウンがないのも彼らの強みです。シーズンは残り約2カ月、トッテナムがカギになるはずです。

文/西岡 明彦

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