単なるテクニシャンではない ブンデス制覇レヴァークーゼンの10番背負うヴィルツの“フィジカル能力”こそ成長の証

レヴァークーゼンの攻撃を引っ張るヴィルツ photo/Getty Images

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デュエルの部分でも力を発揮

未だ無敗を維持し、圧倒的な力で今季のブンデスリーガを制したレヴァークーゼン。MVP候補に挙げるべき選手は多くいるが、やはり10番を背負って11ゴール10アシストの成績を残している20歳のMFフロリアン・ヴィルツが印象的だろうか。

ヴィルツは2022年に左膝前十字靭帯断裂の大怪我を経験しており、そこから完全復活を果たしている。自慢のテクニックにはさらに磨きがかかっているが、ブンデスリーガ公式は力強さも増したとフィジカル面の成長を称える。

ヴィルツには細身なテクニシャンとのイメージがあるかもしれないが、今季のブンデスリーガでは全体7位となる319回のデュエル勝利数を記録しており、同サイトも守備面での貢献を評価する。
さらにスプリント回数は全体3位となる850回、走行距離ランキングも全体5位の315.6kmを記録している。ちなみにこの走行距離ランキングでは1位が同じレヴァークーゼンからMFグラニト・ジャカ(339.7km)、2位がDFアレハンドロ・グリマルド(327.9km)となっていて、アロンソ率いるチームはハードに戦える集団でもある。

また少しマニアックな数字かもしれないが、同サイトはヴィルツが今季のブンデスリーガで1位となる41回ものワンツーパスを成功させていると伝えており、ヴィルツがワンツーで敵陣深くへ侵入していく光景はよく見られるものだ。パスを出した後に動くことが徹底されているため、レヴァークーゼンのパスワークは流れるように繋がっていく。ヴィルツの動き出しを囮に、左サイドを駆け上がるグリマルドへパスを通すパターンも見慣れたものだ。

ヴィルツはこの完成度でまだ20歳だ。10番を背負ってチームをブンデスリーガ制覇へ導いたことは何よりの自信となったはずで、大怪我を乗り越えてドイツサッカー界をリードする存在へと進化した。

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